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17歳下妻と娘との「幸せな結婚生活」が「急転」
国立大学を卒業した大手銀行員の後藤裕司さん(45歳/男性・仮名)は、マッチングアプリで理沙さん(28歳/女性・仮名)と知り合いました。
男性に会費がかかり、「本気度」の高い人が集まるタイプのマッチングアプリです。双方に離婚歴はありません。
裕司さんの熱烈アタックの末、2人は6ヵ月間の交際期間を経てゴールインしました。転勤で家を空けることが多い裕司さんは、理沙さんの実家の近辺(千葉県内)にマンションを購入し、贅を尽くした生活を提供してきたと言います。
理沙さんには職歴がほとんどなく、婚姻後も専業主婦として暮らしていました。婚姻から1年後に生まれた娘は、このころ3歳の誕生日を迎えたばかりでした。
ある日曜日、裕司さんは地元の京都で行われた、友人の結婚式に出席していました。スピーチの務めを終え、自宅に戻る新幹線の中で理沙さんへ娘の様子を尋ねる連絡をすると、写真とともに「とてもかわいいよ」と返信がきて、いつも通り、幸せを感じていたとのこと。
自宅最寄り駅へ到着すると、幸せな気分のままスーパーへ向かい、お酒を購入してから帰路につきました。
さて、家へ到着しドアを開けると……、いつもなら聞こえてくる、娘のにぎやかな声がしません。いつも散乱している玄関の靴も見当たりません。
妙だな、と感じつつも「出かけているのだろう」と部屋へ進んでいくと、なんと、「何から何までもが無くなっている」光景を目にしました。娘用のおもちゃや大きなジャングルジム、裕司さんが理沙さんにプレゼントした90万円のエルメスのコート、高級な食器に至るまで、あらゆるものが忽然と消えていたのです。
つい数分前までの楽しい気分から一転、落差があまりにも大きい状況に、「は……?」と力無い声を発しながら家中を見回しましたが、置手紙のようなものも見当たりません。
理沙さん本人や彼女の母へラインを送り、実家へ電話を掛けてみても、なしのつぶてです。
その後、数日しても理沙さんと娘は帰ってくることはありませんでした。音信不通で、ショックから血尿の出る日々を送っていたと言います。その矢先、裕司さんは弁護士から、「婚姻費用と慰謝料500万円の支払い」を要求する通知を受け取ったのです。