勢いのある新興国“フィリピン”
フィリピンは、東南アジアの中で最も勢いのある国です。
人口は世界ランキングで日本に次ぐ世界13位と急増中で、特に若年層の人口が多く、出産年齢(15歳から49歳)の女性の数も多いことから、数年後には日本の人口を抜きさり、2100年頃まで人口増加が続くと見られています。
この人口増加が経済成長にも寄与し、ここ数年で、東南アジアの中でも高い成長率となり、いずれ、フィリピンが東南アジアでトップの経済大国になるともいわれています。
現在、フィリピンの経済を支えるのは「サービス業」ですが、若い労働力が潤沢なことに加えて、公用語が「英語」であることも外国企業には魅力的に映るでしょう。今後さらに、多くの企業が投資したとしても不思議ではありません。
それを裏付けるように、首都マニラなどの都市圏には、拠点を置く企業が増えている上、ビルやショッピングモールが建ち並び、インフラも整った住みやすい街に進化しています。
そのインフラに関しては、現在、清水建設を代表企業とする共同企業体(JV)が、フィリピン初となる地下鉄、「マニラ首都圏地下鉄」の建設を進めています。
この地下鉄は、首都圏北部にあるケソン市のミンダナオ通りと、ニノイ・アキノ国際空港が位置する南部パラニャーケ市のウェスタンビクタンを結ぶ、全長33.1キロメートルに及ぶ路線です。17の駅と車両基地が整備される計画ですが、すでにその工事は、2021年8月から始まっており、すべてが完成すると、1時間10分かかっている移動時間を、わずか35分に短縮することができます。
現在、徐々に部分的な運行を開始し、17駅の地下鉄が完全に運行されるのは2025年夏になる予定です。
このように新興国では、地下鉄や高速道路、港湾、空港、鉄橋などの工事計画をはじめ、都市計画など数々のインフラ整備計画が進んでいます。たとえ長期間かかる計画であっても、完成後の経済成長への貢献度は計りしれません。
ですから、まずはその計画が確かなものかどうかを確認する必要があります。
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