巷に投資に関する情報が溢れる今、参考にしたいのが「相場の達人」の言葉。本記事では『株式投資 100の金言』(さくら舎)から一部抜粋し、著者の〈桑原晃弥氏〉が、ピーター・リンチやジム・ロジャーズの金言を基に「投資する株を選ぶときに大切にすべきこと」をご紹介します。
「虫の好かぬ株は買うな」
株式投資では自分がよく知っている株を買いなさいと言われるのは、自分の身近にある企業や、自分がよく知る業界のほうがその内容を理解できる分、安心して投資できるし、リスクも小さくなるという意味です。
反対にいくら「これは成長が期待できる」「この企業の株を買えば大きな利益が得られるぞ」と専門家や世間がはやし立てたとしても、自分にとってその企業のやっていることが理解できず、遠いものだとしたら、その企業の株を買う必要はありません。あるいは、自分にとって好みに合わない業種や会社もできるなら避けたほうがいいかもしれません。
伝説のファンドマンジャー、ピーター・リンチがこう言っています。
「ゼネラル・エレクトリックが良い投資対象であるとしても、それは必ずしもあなたがこの株を持つべきだということにはならない」
ウォーレン・バフェットが長くテクノロジー系の企業を避けてきたのはよく知られていますが、同様にバフェットや相棒のチャーリー・マンガーはカジノなどの企業への投資も避けています。
前者は長期的な成長への危惧からですが、後者は虫の好かない業種だったからとも言われています。たとえみんなが「儲かる」と言っても、好みに合わないなら避けたほうがいい。無理をして持つと楽しくないうえに、失敗したらずっと悔やむことになりかねません。
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経済・経営ジャーナリスト
1956年、広島県に生まれる。経済・経営ジャーナリスト。慶応義塾大学を卒業。業界紙記者を経て、ジャーナリストとして独立。トヨタ、アップルなど幅広い取材経験から、企業のビジネススキルや人材育成などに鋭い言及を続ける。一方でスティーブ・ジョブズなどの成功した経営者の研究をライフワークとする。
著書にはベストセラー『スティーブ・ジョブズ名語録』『[日めくり]スティーブ・ジョブズ』『トヨタ最強の時間術』(以上、PHP研究所)、『ウォーレン・バフェット 巨富を生み出す7つの法則』(朝日新聞出版)、『ジェフ・ベゾス アマゾンをつくった仕事術』(講談社)、『1分間アドラー』(SBクリエイティブ)、『トランプ毒言暴言』(さくら舎)などがある。
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連載“相場の達人”の言葉から学ぶ「株式投資100の金言」