「株を買う時には、電子レンジを買う時と同じくらいの努力をすればよい」
フィデリティのマゼラン・ファンドの資産を在任中の13年間で700倍へと成長させた伝説のファンドマネジャー、ピーター・リンチが一般投資家に言っているのは「知っているものに投資すべき」です。
リンチによると、一般投資家は自分がよく知っている企業や、普段利用しているような企業ではなく、あまり聞いたこともない、事業内容も理解できないような企業に投資したがると言いますが、そこに第一の間違いがあります。
よく知らない企業に、ろくに調べもしないで大切なお金を投資してしまう。これでは儲かるはずがありません。では、こうした人たちが電子レンジや車を買う時に同じように聞いたこともない企業の製品を調べもせずに買っているのかというと、そうではありません。
たとえば、販売店をいくつも見て歩いて、店員の説明を聞き、さらにネットでの口コミを読み、価格比較も十分に行い、家族がいれば家族とも相談して、「これ」と決めて初めて買う決断をします。
ところが、対象が株式投資となると、「高価な買い物」で、かつ「相応のリスクがある」にもかかわらず、十分な調査もしないで買ってしまいます。
年次報告書を読むこともありません。電子レンジを買って大失敗したという話はあまり聞きませんが、株で失敗する人が多いのは最低限の労力をかけていないからだというのがリンチの教えです。
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