介護のアルバイトで月収80万円!シャイな20代女性の人生を変えた「オーストラリアでワーホリ」のリアル

介護のアルバイトで月収80万円!シャイな20代女性の人生を変えた「オーストラリアでワーホリ」のリアル

日本では「介護職は大変なのに給料が安い」というイメージがあります。では、20代女性が介護のアルバイトで月収80万円を稼いだと聞いたらどうでしょうか。誰もが驚く待遇ですが、これは日本の話ではなく、ワーホリでオーストラリアに行った人の話です。「そんなに稼げるの?」「なんでオーストラリアで介護を?」そんな気になる内容を、『安いニッポンからワーホリ!最低時給2000円の国で夢を見つけた若者たち』(上阪徹著:東洋経済新報社)より再編集してご紹介します。

オーストラリアの職場環境は「びっくりするほど働きやすい」

藤田さんが参加したのは、留学エージェント、ワールドアベニューが企画した「海外看護有給インターンシッププログラム」。オーストラリアでは、誰でも介護の仕事ができるわけではない。「アシスタントナース」の資格が必要になるのだ。

 

日本の看護師向けにその資格取得も含めたワーホリを企画したのが、このプログラム。資格取得後は、現地の介護士の派遣会社を通じて仕事も獲得ができるようになっている。実はコロナ禍前から、看護師に人気のプログラムだった。そして、藤田さん自身、収入を知って驚いたのだという。

 

「最初に時給を提示されたとき、えっ? こんなにもらっていいの? と思いました。むしろ、こんなにもらえるなら、がんばって働かないと、と思いましたね(笑)」

 

なんとも日本人らしい反応だが、働き始めて驚いたのは、収入だけではなかった。びっくりするほど働きやすかったからだ。

 

「オーストラリアでは働く人が、とても大事にされていました。残業はまったくないし、休憩もしっかり取る。社員は休日も取りやすい。アクセクもしていない。私が日本の感覚で働いていたら、『あなたマジメすぎよ。もっと休みなさい。はい、ティーでも飲んで』みたいな感じでした(笑)」

 

藤田さんの目的は、あくまで英語ができるようになることだった。だが、その英語にいきなり苦戦を強いられた。

 

「学校では先生がゆっくりしゃべってくれますが、外に出て生の英語をバーッと話されるとわからない。リスニングがダメで、何回も聞き直したりしていました」

 

そこで、語学学校に通ってアシスタントナースの資格取得を進めていた最中もアルバイトをすることにした。もっと英語を使える環境に身を置きたかったからだ。

 

「最初は日本食のオムライス屋さん。このときも時給は日本の倍以上ですから、びっくりして。キッチンでしたが、いろんな国の人がいたので、英語でコミュニケーションを取るように心掛けました」

 

アルバイトが面白くなり、パン、焼肉、さらにはバーでも働くようになった。この頃には、すでにアルバイトだけで月収が約40万円。病院に勤務していた頃の手取り金額を超えるようになった。

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次ページ貯金が可能になり、新たな夢も生まれた

※本連載は、上阪徹氏の著書『安いニッポンからワーホリ!最低時給2000円の国で夢を見つけた若者たち』(東洋経済新報社)より一部を抜粋・再編集したものです。

安いニッポンからワーホリ!最低時給2000円の国で夢を見つけた若者たち

安いニッポンからワーホリ!最低時給2000円の国で夢を見つけた若者たち

上阪 徹

東洋経済新報社

・実働6時間のブルーベリー摘みで月収50万円。 ・カフェでのアルバイト収入は週給10万円。 ・残業なしの介護アシスタントで月収80万円。 オーストラリア、カナダ、ニュージーランド……。コロナ禍が明けた今、日本を飛び…

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