(※写真はイメージです/PIXTA)

「福利厚生」と聞くと、「社員側にメリットが大きい」というイメージが強いかもしれませんが、税理士法人グランサーズの共同代表で税理士・公認会計士の黒瀧泰介氏は「福利厚生を充実させると、経営者・社員双方にとって“win-win”になる」といいます。その理由と、節税になる「5つの福利厚生」について、詳しくみていきましょう。

「福利厚生」の活用は経営者・従業員双方にとって“win-win”

――社員のことを考えると、「福利厚生」を充実させたいと思っている経営者は多そうですよね。

 

黒瀧氏(以下、黒)「そうですね。福利厚生は採用時のアピールポイントにもなりますから、積極的に導入していきたいところです。ものによっては節税になって、結果的に社員の手取りも増えますし」

 

――え? 福利厚生が節税になるんですか? ちょっとその話、詳しく聞きたいです。

 

黒「わかりました。今回は福利厚生費を使った節税方法と、おすすめの福利厚生について紹介していきますね」

 

福利厚生で「節税しながら手取りが増やせる」しくみとは?

――「節税しながら手取りが増やせる」と言っていましたが、それってどういう仕組みなんでしょうか。

 

黒「通常は、金銭以外で従業員に現物支給されたものも、原則的には所得税と住民税が課税されて(=給料扱いとなり)、源泉所得税の対象となります。ただし、特定の物は課税されず、福利厚生費として会社の経費に計上することができます」

 

――へえ! 節税できるんですね。

 

黒「はい。しかも、支給された役員や従業員の側も課税されません。つまり、会社が支払う額は同じでも、給与ではなく福利厚生費として計上できれば、恩恵を受ける役員や従業員側は手取りを増やすことに繋がります」

 

――ということは、福利厚生費は、会社も、役員や従業員も得をする、いわゆる“win-win”の節税なんですね。

 

黒「そのとおりです。経営者であれば、会社と役員、両方の立場でメリットがあります」

「福利厚生費」として認められるための「3つ」の要件

――社員に支給したものが、福利厚生費として認められるための要件を教えてください。

 

黒「必要な要件は下記の3つです。

 

1.社内規定を整備しておくこと

2.社員全員を対象としていること

3.社会通念上で適当と思われる金額であること

 

一部の社員のみを対象としている場合、『該当する社員への給与』と判断されてしまい、所得税の対象となってしまう場合があるのでご注意ください」

 

――3つ目の「社会通念上適当と思われる金額」という要件についてですが、この金額に基準はあるんですか?

 

黒「『常識の範囲内であるか』というところで難しい話ではあるんですが、税務調査があった際、調査官に『こういった根拠があってこの金額である』ということを、自信をもって説明できるかどうかというのがポイントだと思います。帳簿を作る際には、福利厚生費の項目ごとに、しっかりと金額を明示するようにしましょう。

 

また、福利厚生費で節税する際には、目的を間違えないように注意してください」

 

――目的? これはどういうことでしょうか?

 

黒「福利厚生は『社員の満足度を向上させつつ、費用を経費に計上できる』というものですので、うまく使えば会社と社員の両方にメリットがあります。

 

しかし、『節税したいから』などといってむやみに福利厚生費を増やしても、それが従業員に恩恵がなければ意味がなく、ただの無駄遣いになってしまう可能性があります。

 

あくまで会社として土台をしっかりさせたうえで、キャッシュフローを増やすことを目的とし、事業の業績向上に繋がるかどうかを考えて、福利厚生を導入するか検討していただきたいです」

 

――なるほど。「社員が満足できるか」「ビジネスに繋がるか」の両面から福利厚生を考える必要があるということですね。

 

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※本記事は、YouTube『社長の資産防衛チャンネル【税理士&経営者】』より動画を一部抜粋・再編集したものです。

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