(※写真はイメージです/PIXTA)

持ち家派の多くの人が抱えている「住宅ローン」。35年という長い期間、返済を続けていくなかで、想定外のリスクが発生することも考えられますが、「住宅ローンの本質を正しく理解することで各種のリスクにどう対処すればよいか分かるようになる」と、住宅ローン・不動産分野で活躍するブロガーであり、公認会計士の千日太郎氏は言います。千日氏の著書『住宅破産』(エムディエヌコーポレーション)より、詳しく見ていきましょう。

適正な住宅ローンの金額を出すための4つのルール

また、それ以前の2008年にはリーマンショックがありましたが、これはわたしが人生で初めて新築マンションを契約した翌月に発生しました。こんな事態になると分かっていたら契約しなかったと思います。このように概ね10年くらいの周期で避けようのない世界(ないし人類)レベルのアクシデントが発生しているのです。

 

しかし、住宅ローンの契約は契約時点に決めたことから一切変わらないのです。毎月の返済額は自分が相当のハンデを負っていても継続できるレベルにしておくことが、まずは最も重要なことです。

 

わたしは自身のブログやYouTube、著書で一貫し「無理なく完済できる住宅ローン」の金額を出すための4つのルールを守ることを推奨しています。

 

・ルール①:毎月の返済は「手取り月収の4割以下でボーナス払いなし」

 

・ルール②:返済額が一定になる「元利均等返済方式」

 

・ルール③:シミュレーションの金利は「固定金利」

 

・ルール④:定年時のローン残高は「1,000万円以下」

 

このうちルール①から③は毎月の返済額についてのルールであり、これに大半を割いているのは、それだけ毎月の返済額というものが重要だからに他なりません。ルール④は老後に住宅ローンを残さないための目安です。

 

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次ページなぜ「ボーナス払い」がダメなのか?

※本連載は、千日太郎氏による著書『住宅破産』(エムディエヌコーポレーション)より一部を抜粋・再編集したものです。

住宅破産

住宅破産

千日 太郎

エムディエヌコーポレーション

日常の家計収支の面では賃貸も住宅ローンも同じです。住宅ローンを滞納すると、住宅を手放さなければならなります。マイホームの使用価値を享受するために所有者が払うリアルな金額は毎月の住宅ローンの返済額です。マイホーム…

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