今回は、新電力ビジネス代理店制度の代表的な形である「取次型」と「媒介型」について見ていきます。※本連載は、株式会社船井総合研究所スマートエネルギーグループの編著書『図解 はじめての電力自由化ビジネス』(エネルギーフォーラム)の中から一部を抜粋し、中小企業が新電力ビジネスに参入する際の基礎知識をご紹介します。
取次型と媒介型では「売り上げ計上主体」が異なる
新電力業界でも、通信の自由化の時と同じように、代理店制度を持つ新電力が多くあります。代理店制度の中でも代表的な形態が、「③取次型代理店(取次店)」と「④媒介型代理店(代理店)」です(第7回参照)。
この2つの大きな共通点は、「新電力ではない(小売り事業者登録が不要)」、「料金メニューの設定は新電力が行う(自社での価格設定は不可)」、「契約時の重要事項説明は必須である」ことが挙げられます。
これに対して相違点は、「需給契約の名義(取次店は自社名で契約、代理店は新電力名で契約)」、「売り上げ計上主体(取次店は自社に売り上げが立つ、代理店は新電力に売り上げが立つ)」が挙げられます。
株式会社船井総合研究所 スマートエネルギーグループ
経営コンサルタント
六甲高等学校、京都大学総合人間学部卒業。船井総合研究所への入社以来、電力自由化と再生可能エネルギービジネスを専門とした、経営コンサルティングに従事。理屈ではなく、現場への「百件行脚」で集めた生の情報を元にしたコンサルティングを得意とする。
毎週火曜日に『新電力・電力小売自由化 業界最新レポートメルマガ』を配信している(バックナンバー : http://www.fhrc.jp/denryoku/magazine/)。
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