今回は、新電力ビジネスのターゲットについて見ていきます。※本連載は、株式会社船井総合研究所スマートエネルギーグループの編著書『図解 はじめての電力自由化ビジネス』(エネルギーフォーラム)の中から一部を抜粋し、中小企業が新電力ビジネスに参入する際の基礎知識をご紹介します。

相関関係がある電気の「使用量」と「単価」

新電力が欲しがる、一般家庭の顧客の特徴には「使用量が多い」と「電力単価が高い」という2つがあります。しかも、基本的にはこの2つは相関していて、「使用量が多くて単価が高い」か「使用量が少なくて単価が安い」のです。

 

これは従量電灯プランが「三段階料金制度」になっていることに起因します。

 

第1階は、ナショナル・ミニマム(国が保障すべき最低生活水準)の考え方を導入した比較的低い料金、第2段階は標準的なご家庭の1か月のご使用量をふまえた平均的な料金、第3段階はやや割高な料金となっています。

 

これによって、使用量が多いほど、電気料金が高くなるだけでなく、電力単価も高くなるという仕組みなのです。

 

したがって、新電力が本当にメインターゲットとする顧客層は、15,000 円以上の電気代を支払っているような、電力多消費世帯なのです。

 

本連載は、2016年6月29日刊行の書籍『図解 はじめての電力自由化ビジネス』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

図解 はじめての 電力自由化ビジネス

図解 はじめての 電力自由化ビジネス

船井総合研究所スマートエネルギーグループ(編)

エネルギーフォーラム

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