今回は、「新電力ビジネス」の代表的な事業スキームを見ていきます。※本連載は、株式会社船井総合研究所スマートエネルギーグループの編著書『図解 はじめての電力自由化ビジネス』(エネルギーフォーラム)の中から一部を抜粋し、中小企業が新電力ビジネスに参入する際の基礎知識をご紹介します。

電力小売りの事業は大きく「4つのスキーム」に分類

電力小売りを行う場合、4つの事業スキームが存在します。

 

①単独新電力…あらゆる業務を内製化して、自社で電源調達から電力小売りまでを一気通貫して行うスキームです。大手新電力はこの形ですが、これから参入する企業がこれを目指すのは非常にハードルが高く、オススメしません。

 

②バランシンググループ加盟新電力…電力小売り事業を行う他の企業とタッグを組んで、共同で電源調達や需要家開拓を行うスキームです。自社で電源を持たなくても新電力になれるのが魅力ですが、一定以上の顧客規模がないと、損益分岐点を超えられず、黒字化できません。

 

③取次型代理店(取次店)…契約取得から料金請求・回収まで行う代理店です。新電力としての登録は不要ですが、売り上げの計上主体になれます。一方で、電気料金の未収リスクもあるため、注意が必要です。

 

④媒介型代理店(代理店)…基本的に契約取得のみを行う代理店です。料金請求・回収までも行うことで、手数料が上乗せされる新電力もあります。

 

本連載は、2016年6月29日刊行の書籍『図解 はじめての電力自由化ビジネス』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

図解 はじめての 電力自由化ビジネス

図解 はじめての 電力自由化ビジネス

船井総合研究所スマートエネルギーグループ(編)

エネルギーフォーラム

2014年2月、電力小売りの全面自由化が閣議決定され、7.5兆円のマーケットが開放されることが決まりました。 本書は、電力自由化の概要をはじめ、業界勢力マップ、新電力のビジネスモデル、中小企業の参入の意義に至るまで、広…

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