今回は、新電力ビジネスの提携スキームごとの「事業リスク」について見ていきます。※本連載は、株式会社船井総合研究所スマートエネルギーグループの編著書『図解 はじめての電力自由化ビジネス』(エネルギーフォーラム)の中から一部を抜粋し、中小企業が新電力ビジネスに参入する際の基礎知識をご紹介します。

スキームによっては「料金未収リスク」の可能性も

提携スキームによって、背負う義務や業務、事業リスクも異なってくる。

 

BG加盟新電力や②取次型代理店は自社名で契約が出来る代わりに、自社で集金までを行わなくてはならないため、未収リスクも生じる。

 

さらに、背負う義務や業務の比較も、以下のようになります。

 

②バランシンググループ加盟新電力:小売り電気事業者登録にまつわる様々な義務・業務を背負います。電源調達・需給管理業務の心配がクリアになれば、最大の参入障壁は損益分岐点(10MW~30MWまで諸説ある)を超えるために必要な需要の積み上げになります。

 

③取次型代理店:代理店契約の遵守だけが義務であり、契約獲得に向けた営業活動と、請求管理業務が背負う業務内容になります。最大の参入障壁は、自社商圏エリアで代理店を持つ新電力が現れるかどうかです。

 

④媒介型代理店:取次店と同様、代理店契約の遵守だけが義務ですが、取次店のような請求に関する責任もありません。そのため、やはり新電力が代理店制度を持ってくれるかどうかだけが参入障壁となります。

本連載は、2016年6月29日刊行の書籍『図解 はじめての電力自由化ビジネス』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

図解 はじめての 電力自由化ビジネス

図解 はじめての 電力自由化ビジネス

船井総合研究所スマートエネルギーグループ(編)

エネルギーフォーラム

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