会社が“大きくなってしまう”問題
「これだけマネジメントに苦労するなら、会社を大きくしないという選択肢もあったはず。一人で働いていても、自分と家族は食べていけるのではないか?」そう思われるかもしれない。確かに、「自分一人が食っていく分には無敵」という段階には、比較的簡単になれてしまうものだ。
その先は会社を大きくせず、社長一人の会社としてマイペースでやっていくという道はあり得る。ただし、「一人でやっていこう」と思っても、意外と簡単ではないということは知っておいてほしい。
僕の場合も、どこかで「会社を大きくしていこう」と決意したわけではない。お客さんの要望が勝手に増えてしまって、一人では仕事をこなせなくなる。そこで、 社員を1人、2人、3人と雇っていく。こうして自然に人数が増えていった。
今思えば、5人程度の会社のままでいられたら、きっと楽だっただろうなとは思う。しかし、ちゃんと仕事をして、お客さんの満足度を上げていると、さらに需要が増えてしまう。人数をもっと増やさないわけにはいかなくなるのだ。これが、会社が勝手に大きくなってしまう理由その1だ。お客さんのために働いていると、人を増やさざるを得なくなる。
そうこうするうちに、社員が20人くらいになる。僕の会社がまさにこの段階だ。ここまで来ると、新たな問題が生じてくる。
社員の幸福度を上げるためには、会社としての体制を整えなければいけない。働く環境を整えたり、福利厚生を充実させたりといったことがわかりやすい例だ。そのために働く専業の社員、つまり間接部門のスタッフを雇う必要が出てくる。これが、会社が勝手に大きくなってしまう理由その2だ。
社員の幸福度を上げるためには、人を増やさざるを得なくなる。そう考えると、会社を大きくしないのにもある種の覚悟と努力が必要だということがわかる。
いつまでも社長一人の会社でいこうとか、数人の気心が知れた仲間だけでやっていこう、それが気楽だからという発想はあっていい。ただ、それを実現させるのは意外と大変だ。お客さんの要望がどんなに強くても手を広げない、それでいて必要なだけの顧客との関係を維持し続ける、という難しい綱渡りをしないといけない。油断するとすぐ人を増やさないといけなくなるし、社員が増えてくれば自動的に、社員を幸福にするための人手が必要になるのだ。
僕が会社を大きくしようと決意して、かじをとったわけではないことは理解していただけたと思う。とはいえ、会社を大きくする必要性、必然性から逃げようとも思わない。今の目標としては、とりあえずは50人規模の会社にまで持っていくこと。
じつは、今の23人という規模は、かなりきつい状況なのだ。このくらいの規模で、間接部門に4、 5人の社員がいると、利益率がどうしても下がってしまってきつい。本当に大変なのだ。「つぶれる会社ってここらへんでつぶれるんだろうな」と思うくらい。
これが50人規模の会社になっても、間接部門の人員を倍に増やさないといけないわけではない。同じく4、5人で回せる。すると少しは楽になるのではないか、という見通しを立てているわけだ。
今は苦しいけれど、会社の成長痛のようなものだと思って耐えるしかない。
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