「現状維持は衰退と同じ」 の本当の意味
覚悟を持って数人規模を維持している会社は別として、お客さんや社員の期待に応える形である程度まで大きくなった会社では、「現状維持は衰退と同じ」と考えないといけない。
これは、そのくらい成長が大事なのだ! 何がなんでも成長しよう! という気合を入れるためのスローガンだと思っている人が多いが、じつはもっと現実的な話である。これも社員の幸福と関わっているのだ。
たとえば今、企業は賃上げを期待されている。物価が上がる中で、社員の幸福のためにもぜひ賃上げはするべきである。
そこで3%の賃上げをしたとする。このとき、会社の売り上げが今までどおりだったら、その分利益率は下がる。あるいは、今でも地方では完全週休2日制になっていない企業がけっこうある。学生が卒業すると大都市の企業に行ってしまう理由の一つでもある(ちなみに僕の会社は完全週休2日制です)。
そういう会社が、若い人も採用したい、社員の満足度も上げたいからと完全週休2日制を導入したとしよう。仕事を回すためには人を新たに雇う必要が出てくる。やはり、今までどおりの売り上げだったら利益が減ってしまう。
もっと大金を稼ぎたくて、あるいは会社が大きくなること自体が快感でといった、アグレッシブな理由で成長したがる経営者ももちろんいるだろう。けれども、それだけではない。社員の幸福、あるいは社会的責任をちゃんと果たしながら会社をつぶさないためには、成長していかざるを得ない事情もある。
会社のブランディング、新しい事業のネタ探しが僕の一番大事な仕事なのは、そんな理由からだ。
〈レッスン〉
職場環境や労働条件、仕事のやり方や内容などなど、会社に対して「許せない」と思ったことがもしあれば覚えておこう。起業したあとに、社員を幸福にするためにどんな課題を解決すればいいかのヒントになる。
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