ネガティブイメージが強いが…「ワンマン経営」、事業が成功していれば続けてOKか?【経営コンサルが解説】

ネガティブイメージが強いが…「ワンマン経営」、事業が成功していれば続けてOKか?【経営コンサルが解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

強いリーダーシップを持つ経営者が事業のほとんどの意志決定をする「ワンマン経営」。ネガティブイメージも強い経営スタイルですが、なかには事業が成功しているケースもあります。そうした場合にはワンマン経営を続けていても問題ないのでしょうか。本記事では、仕組み経営株式会社の取締役・清水直樹氏がワンマン経営について解説します。

ワンマン経営から脱却するには

ワンマン経営のデメリットを軽減する仕組みがあったとしても、やはり会社の将来を考えればワンマン経営からの脱却を目指したいものです。ここでは、ワンマン経営から脱却して、どのような組織を目指すべきなのかについてご説明していきます。

 

自立型組織を作る

自律型組織とは、権力が組織の一部に集中せず、分散されている組織のことを言います。

 

部長や課長といった、上下関係が発生する役職がなく、社員それぞれに権限が委任されているため、上層部にすべての指示を仰がずに意思決定が可能になります。つまり、社長や管理職に頼らずともビジネスが動いていくのが自立型組織なのです。

 

自律型組織では社員に権力を分散するので、意思決定の根源となるものが必要になります。このとき、最も重要になるものが、会社のミッション・ビジョン・コアバリューです。会社としてなにを目指すのか、重視するのかを明確にし、全員で共有します。

 

さらにミッション・ビジョン・コアバリューによって組織文化を形成し、組織文化が社員の行動規範をより強固にしていくわけです。ここが上手くいくことが自律型組織成功の大きなカギとなります。

 

アジャイル型組織

アジャイル型組織とは、組織をフラットなチームの集合体と捉え、トップだけでなく各社員にも権限を分散することで、迅速な意思決定や素早い開発サイクルを可能にする組織モデルです。

 

アジャイル型組織では、チームごとに素早く、かつ効率的に戦略・構造・人材・プロセス・技術を形成できるために、市場の変化に対応できるだけでなく、全員の向かう方向性や目的が非常に明確であるために組織の安定性を保つことが可能となります。

 

組織を生き物のように動かし、誰かの指示がなくても環境に合わせて勝手に進化していき、安定性とダイナミックさの絶妙なバランスを保つという、比較的新しい組織像です。

 

イメージとしては、スマートフォンのように、ゆっくりと成長していくデバイスがありながら中身のソフトやアプリといったサービスはどんどん進化していく、そういった生き物型の組織の1つがアジャイル型組織です。

 

次ページビジネスの出口戦略におけるワンマン経営

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧