ネガティブイメージが強いが…「ワンマン経営」、事業が成功していれば続けてOKか?【経営コンサルが解説】

ネガティブイメージが強いが…「ワンマン経営」、事業が成功していれば続けてOKか?【経営コンサルが解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

強いリーダーシップを持つ経営者が事業のほとんどの意志決定をする「ワンマン経営」。ネガティブイメージも強い経営スタイルですが、なかには事業が成功しているケースもあります。そうした場合にはワンマン経営を続けていても問題ないのでしょうか。本記事では、仕組み経営株式会社の取締役・清水直樹氏がワンマン経営について解説します。

ワンマン経営のデメリット

では、ワンマン経営にはどのようなデメリットがあるのでしょうか? ここでは経営者が避けるべき、事業の成長を妨げる3つのデメリットをご紹介します。

 

1.社長の負担が大きくなる

現在のワンマン経営体制が、経営者自身が望んだものであるか、あるいはやむを得ず取り入れたものかにかかわらず、経営者には多くの負担や責任が集中します。それが過剰なものになれば、当然心身ともに健康を蝕むことになります。

 

特に経営者のカリスマ性や能力への依存度が高い会社の場合、経営者が倒れることで即座に事業の継続が困難になる可能性もあるので注意が必要です。

 

本来、経営者自らが手を出す必要がない業務も抱え込んでしまいがちなので、常に自身の業務量や内容について精査し、ほかの社員(リーダー)へ業務分担できる仕組みをつくっておきましょう。

 

2.社員のモチベーション低下

必要以上に独裁的なリーダーシップによる経営は、場合によっては社員の士気を損なうことにつながります。会社の将来に貢献していると実感することで、社員はやりがいを感じ、よりよいパフォーマンスを発揮する傾向があることは広く知られています。

 

独裁的な経営者になればなるほど、社員からの情報提供やフィードバックを必要としなくなるため、社員は不満を感じ、社内の雰囲気が息苦しくなってしまいます。

 

3.後継者が育たない

どんなに優秀な経営者であっても、年齢や体力に限界がくれば引退することになるのは当然です。また、業務の過剰な負担によって突然倒れてしまうこともあるわけです。その場合、事業承継のためには後継者に会社を譲る必要があります。

 

しかし、長期間にわたってワンマン経営が続いた会社では、社員が経営スキルや判断力を磨くチャンスが与えられず、後継者が不在となってしまうことが考えられます。

 

後継者の育成には5年~10年という期間が必要だとも言われています、いざという時に後継者候補が不在で、事業譲渡や廃業を余儀なくされないよう、早目に後継者育成の仕組みづくりに着手することが不可欠となります。

 

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