5つの要素を見られている…金融機関の融資基準
金融機関はあなたに多額の現金を融資してくれます。数百万円だったり、時には数億円だったり。では銀行は何を基準に、その金額を決めているのでしょうか? 不動産融資にあたって金融機関は大きく分けて次の5つの状況を見て判断いたします。
2 あなた(あなたのご家族)の金融資産
3 物件の積算評価
4 物件の収益評価
5 その他の要因
この5つ要素をもとに、ある金融機関では、1の「お勤め先と年収」のみを鑑みて金額を決めて融資を実行いたします。また別の銀行では、1に加えて4の「収益評価」を鑑みて融資の実行をいたします。つまり、金融機関によって、また物件によって、また融資相談に行くあなた次第で、融資の額、融資の実行可否が変わってくるのです。
ですから、融資の鉄則は、1つの金融機関の結果であきらめず、ひたすら融資の申し込みを行うことです。その繰り返しでいつかあなたは、有効な融資を引っ張ってくることができるのです。では、この5つの要素を、具体例を挙げながら解説していきましょう。
1.あなた(あなたのご家族)のお勤め先と年収
住宅ローンを使ってマイホームを買う場合などがこのケースです。物件の良し悪しはさておき、あなたのお勤め先、年収を見て判断いたします。
1つの例ですが、年収の10倍から15倍といわれています。年収300万の方は、3,000万円まで借りることができ、マイホームを購入することができます。また、区分マンション投資をしようと思っている年収500万円の方は、その15倍として7,500万円まで、つまり1,500万円の区分マンションを5つまで買うことができるといえます。
数字は、あくまで概算だということをお忘れなく。
2.あなた(あなたのご家族)の金融資産
あなたの金融資産によって融資額が決まります。金融資産とは、預貯金、有価証券、マイホームの資産価値などです。それらの金融資産の合計額で融資額が見えてきます。
極端な例ですが、もしあなたが現金1億円をお持ちであれば、その1億円を預け入れすれば、あなたは金融機関から1億円の融資を受けることができます。このように多額の金融資産は融資にプラスに働きます。
2018年に起こったスルガ銀行問題の1つが、この金融資産を多く見せるために、エビデンス(金融資産の証拠)の書類を不動産業者と金融機関がグルになって改ざんを行ったことでした。
3.物件の積算評価
物件の価値の計算方法の1つで、積算価格によって金融機関は融資額を決めていきます。
4.物件の収益評価
近年の新しい金融機関は、先の積算評価より、収益評価を重視するようになりました。将来どれだけ儲けられる物件なのかを見るということです。これは、ある地方銀行の評価基準です。
つまり、家賃減少、金利上昇のストレスをかけても月々の返済が可能と判断できれば、金融機関は融資を行います。
5.その他の要因
意外にも最終段階でものをいうのが、この「その他の要因」です。例えば、「新入社員の時から、何十年も給与振込口座として使っていただいているお客様」「お父様お母様の代からお世話になっている支店」「知り合いからの紹介」などです。
繰り返しになりますが、融資はケースバイケースです。コツコツ数多くの金融機関との交渉、商談を重ねることで経験を積み、結果いい融資を獲得することが可能となります。
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