※画像はイメージです/PIXTA

通常、遺産の分配は家族の話し合いによって決められますが、ときには取り分をめぐってトラブルになる場合もあります。しかし、遺産分割については、誰にどれくらい分配できるかという目安があらかじめ決まっています。このルールを知っておけば、ある程度遺産争いを避けることができます。本記事では、遺産相続で誰にいくら分配できるかについて解説していきます。

相続税は遺産を分配した割合で負担する

相続税を納める必要がある場合は、法定相続分にもとづいて計算した各相続人の税額の総額を、実際に遺産を分配した割合で負担します。相続人全員で均等に税額を負担するわけではなく、遺産を多くもらった人は相続税も多く、もらった遺産が少ない人は相続税も少なくなります。

 

【例】次のような場合にそれぞれの相続人が納める相続税の金額を求めます。

・相続人は母、長男、長女の3人

・相続人全員で納める相続税の総額は1,000万円

・遺産の実際の分配割合は母60%、長男20%、長女20%

 

相続税の総額を遺産の実際の分配割合に応じて分配します。

 

・母の納付税額:1,000万円×60%=600万円

・長男の納付税額:1,000万円×20%=200万円

・長女の納付税額:1,000万円×20%=200万円

 

[図表11]遺産の分配割合と相続税納税額の図

 

なお、配偶者の税額軽減や障害者控除、未成年者控除などを適用すれば、上記の金額から控除することができます。

 

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本連載は、税理士法人チェスターが運営する「税理士が教える相続税の知識」内の記事を転載・再編集したものです。

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