※画像はイメージです/PIXTA

相続する土地の一部が崖になっている場合は、がけ地補正率調整によって土地の評価を減少させることができます。今回はがけ地補正率を使った計算方法について相続専門税理士が解説します。

がけ地補正率で覚えておきたい2つのこと

がけ地補正率を使って評価額を調整する土地は、図表1のように1つの区画に平坦な部分とがけ地の部分がある土地です。

 

出所:相続税専門の税理士が監修する相続お役立ちサイト 税理士税理士法人チェスター 税理士が教える相続税の知識
[図表1]がけ地補正率を使って調整する土地の例 出所:相続税専門の税理士が監修する相続お役立ちサイト 税理士が教える相続税の知識

 

がけ地補正率を使って評価額を調整するときは、平坦な土地であると仮定して求めた評価額にがけ地補正率をかけます。がけ地補正率の値が小さいほど、土地の評価額は下がることになります。

 

がけ地補正率を使った評価では、次の2つのことが影響します。

 

  • がけ地になっている方角
  • 全体の地積のうちがけ地部分の地積の占める割合

 

それぞれについて詳しくみていきます。

 

補正率はがけ地になっている方角によって異なる

がけ地補正率の値は、がけ地になっている方角によって異なります。図表2のがけ地補正率表で示されているとおり、北が崖になっている場合が最も評価が低くなり、西、東、南の順に評価は高くなります。

 

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[図表2]がけ地補正率表 出所:相続税専門の税理士が監修する相続お役立ちサイト 税理士が教える相続税の知識

 

補正率は全体の地積のうちがけ地部分の地積の占める割合によって異なる

がけ地補正率の値は、全体の地積のうちがけ地部分の地積の占める割合(がけ地割合)によっても異なります。がけ地部分の割合が多いほど利便性が悪くなると考えられているためです。

 

図表2のがけ地補正率表で示されているとおり、がけ地割合が全体の10%以上であれば、がけ地補正率による調整の対象になります。がけ地割合が10%増えるごとに評価額は低くなります。

 

がけ地割合は、次の算式で計算します。

 

 

出所:相続税専門の税理士が監修する相続お役立ちサイト 税理士税理士法人チェスター 税理士が教える相続税の知識
[図表3]がけ地割合 出所:相続税専門の税理士が監修する相続お役立ちサイト 税理士が教える相続税の知識
 

 

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次ページステップ別に解説 自分でできるがけ地補正率による計算方法

本連載は、税理士法人チェスターが運営する「税理士が教える相続税の知識」内の記事を転載・再編集したものです。

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