倍率地域とは路線価がついていない場所…倍率方式の評価方法
倍率方式では、土地の固定資産税評価額に倍率をかけて相続税評価額を計算します。
倍率方式の評価方法の詳細を、3つのステップに分けて解説します。
STEP1 準備するものは固定資産税の課税明細書
倍率方式で土地を評価するには、固定資産税の課税明細書が必要になります。課税明細書は、固定資産税の納税通知書に同封されています。課税明細書には、図表1のように土地の評価額が記載されています。この評価額をもとに、土地の相続税評価額を計算します。
ただし、課税明細書は1年に1回しか送られてきません。固定資産税を納めてしまえば、捨てることもあるでしょう。課税明細書を捨てたり失くしたりした場合は、市区町村役場(東京23区は都税事務所)で「固定資産評価証明書」を取得することができます。
STEP2 国税庁のHPから自分の土地が倍率地域かどうか確認しよう
自分の土地が倍率地域であるかどうかは、国税庁のホームページで確認できます。
国税庁の路線価図・評価倍率表のホームページで土地のある都道府県を選択すると(図表2)、路線価図と評価倍率表を選択する画面が表示されます(図表3)。そこで「路線価図」を選択し、市区町村を選択します(図表4)。市区町村が画面になければ、その地域全体が倍率地域となります。
次に、町名(丁目、大字)ごとに路線価図のページ番号が表示されるので、自分の土地が掲載されている路線価図を探します(図表5)町名(丁目、大字)が画面になければ、その地域全体が倍率地域となります。
自分の土地の場所が掲載されている路線価図を見て、土地が接している道路に矢印と数字があれば路線価地域、道路に矢印と数字がなく、付近に倍率地域と書かれていれば、倍率地域であることがわかります。なお、路線価図は見づらいこともあるため、どうしても自分の土地の場所が見つけられない場合は、税務署に問い合わせてください。
STEP3 倍率表で自分の土地に乗じる倍率を探す
自分の土地が倍率地域にあることがわかれば、同じく国税庁ホームページで評価倍率表を参照します。
路線価図・評価倍率表のページ(図表2)で土地のある都道府県を選択すると、路線価図と評価倍率表を選択する画面が表示されます(図表7)。そこで「評価倍率表」を選択し、市区町村を選択すると(図表8)、評価倍率表が表示されます。
評価倍率表では、土地がある町名(丁目、大字)と地目(宅地、田、畑など)から倍率を参照します(図表9)。
以上のSTEPで、倍率地域の土地の評価額を計算するために必要な「固定資産税評価額」と「倍率」がわかりました。冒頭でお伝えしたように、倍率地域の土地の相続税評価額は、固定資産税評価額に倍率をかけて計算します。
固定資産税評価額1,000万円、倍率1.1倍の土地であれば、次の算式のとおり、相続税評価額は1,100万円となります。
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