(※写真はイメージです/PIXTA)

会社を経営していく上では、優秀な人材の確保が非常に重要です。従業員の定着率を上げるには、いったいどうしたらよいのでしょうか。コンビニ7店舗を経営するフランチャイズオーナー、長瀬環氏著『儲かるコンビニのフランチャイズの教科書』(自由国民社)より一部抜粋し、紹介します。

人事戦略が大切なワケ

フランチャイズに限ったことではありませんが、人材の確保が会社経営をしていく上でとても重要です。どれだけ売り上げが高くても働く人がいなければ、事業を継続することはできません。

 

人を採用し、確保することがどんなビジネスであっても大きな課題となります。

 

私の加盟するチェーンではチェーンのホームページから掲載費無料の募集採用ページに飛べるようになっています。

 

そういったサポートは本当にありがたいものです。

 

サポートがない場合、加盟店オーナーが従業員の募集をしなければなりません。

 

当然募集するには、費用が発生します。

 

求人情報誌や求人サイトなどに掲載した場合、1回数万円の募集費用です。そして、1回掲載したからといって応募がくるとは限りません。

 

複数回募集をしても反応がない場合もあります。

 

こういった募集費用だけで莫大なコストになる可能性があります。

 

1回3万円をかけて採用の募集をしても応募者が1人だった場合、その人の採用に3万円の経費がかかったことになります。

 

それだけではなく、採用した後には教育期間が必要です。

 

教育期間であっても時給を払わなければなりません。

 

3時間×7日間の教育期間の場合(時給1,000円として)、2万1,000円です。

 

合計採用人数+教育期間を合計すると5万1,000円となります。

 

従業員が定着しない入れ替えの多い店舗はこのような募集費用と教育費用がかかり続けることになります。

 

そうすると、経営を圧迫することになりかねません。

 

また、定着率の低い店舗は入社歴が浅く経験値の低い従業員が多い傾向にあります。分からないことも多いのでオーナーに質問することが多くなります。

 

結果、平日だけでなく休日まで店舗からの連絡に対応しなければならなくなります。

 

そして、経験豊富な従業員の多い、安定した経営を行っている店舗が近隣にあったら、新人ばかりの運営レベルが低い店舗はお客様に選んでもらえなくなるでしょう。

 

その理由から従業員の定着率を上げることが重要です。

 

そこで人事戦略です。

 

人事戦略とは、採用→配置→報酬→育成→評価の流れを計画的に作り上げることです。

 

どこか1つだけできていればいいというわけではなく、それぞれが満遍なくできていなければいけません。

 

採用の部分だけ頑張っても育成を行わなければ、その従業員はすぐに離職してしまうかもしれませんし、育成する仕組みができていたとしても、人が入ってこなければ始まりません。

 

全体を通してルール作りをしておくことが人事戦略です。

 

それをこの先で説明していきます。

 

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※本連載は、長瀬環氏による著書『儲かるコンビニフランチャイズの教科書』(自由国民社)より一部を抜粋・再編集したものです。

儲かるコンビニフランチャイズの教科書

儲かるコンビニフランチャイズの教科書

長瀬 環

自由国民社

現在、起業の選択肢の1つとして有力になりつつあるフランチャイズ。一見、本部の下での経営は安定しているように見えますが、実際は、普通の会社経営と同じように多くの苦労を抱えています。 本書は、年商17億円・店舗数7店…

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