米国を上回る物価上昇…インフレ下の日本で注目すべき「高配当株指数」【ストラテジストが解説】

米国を上回る物価上昇…インフレ下の日本で注目すべき「高配当株指数」【ストラテジストが解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

本記事は、マネックス証券株式会社が2023年7月21日に公開したレポートを転載したものです。

バリューとグロースのスタイル分散ができる高配当株投資方法

「日経平均4万円」の根拠…成長期待の高まりが株高の背景【ストラテジストが解説】』(2023/06/30)でも述べたことだが、成長株のバリュエーションは高くても正当化される。「日経連続増配株指数」は配当が増えていくという点では成長株の性格も持つ。その証拠に日経平均よりもPER(株価収益率)が高い。

 

出所:日本経済新聞社のデータからマネックス証券作成
[図表4]PERは連続増配株指数のほうが高い 出所:日本経済新聞社のデータからマネックス証券作成

 

実はこれが大きな魅力である。高配当株というのは、一般にはバリュー株と同様の性格を持つ。ところが「日経連続増配株指数」はイメージに反して、むしろグロース株の要素があるのだ。

 

ということは、たとえば日経平均高配当株50指数に連動したポートフォリオで素直に高配当株の利回りを享受し、それに「日経連続増配株指数」を組み合わせることで、バリュー/グロースでスタイルの分散を図ることができる。配当にフォーカスした戦略を追求しながらスタイル・リスク・ニュートラルな運用ができるだろう。

 

いまはまだ「日経連続増配株指数」に連動したETFなどはないが、そのうち組成されるだろう。それまでは個別株で同指数に連動したポートフォリオを組むことを推奨する。同指数の構成銘柄は以下のとおりである(連続増配データは5月末時点)。

 

出所:日本経済新聞社のデータからマネックス証券作成
[図表5]日経連続増配株指数の構成銘柄 出所:日本経済新聞社のデータからマネックス証券作成

 

 

広木 隆

マネックス証券株式会社

チーフ・ストラテジスト 執行役員

 

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