※画像はイメージです/PIXTA

一般的には「日当たりの良好な南向き」が良いといわれるマンション。しかし、タワーマンションに限っては、このセオリーが当てはまるとは限りません。失敗しないタワーマンションの部屋選びのポイントを、住み心地と資産価値という観点から解説します。

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    タワーマンションの価値は、一にも二にも「眺望」

    タワーマンションの最大の価値は、言うまでもなくその眺望です。これは他の低層マンションでは代替の利かないメリットです。タワーマンションに住む人の多くはその圧倒的な眺望に憧れて購入します。

     

    しかし、ここで注意すべき点は、そのマンションの立地と部屋向きです。多くのタワーマンションは東西南北すべての向きに部屋があり、部屋の向きによって眺望は大きく異なります。

     

    例えば、タワーマンションの多い東京において、眺望として断トツの人気があるのは、東京タワーを中心とした高層ビル群の夜景を楽しめる港区や新宿区を見渡せる部屋向きです。しかし、タワーマンションが集積している勝どきや豊洲、晴海といった湾岸エリアからは、これらの夜景は北西側に見えることになります。

     

    逆に、湾岸エリアで南向きの部屋の場合、その立地によっては窓から見渡す限り海で、昼間は開放感がありますが、夜は真っ暗でほとんど何も見えないということもあります。

     

    一方で、港区や新宿区を南側に見渡せる池袋周辺のタワーマンションであれば、文句なく南向きが最も人気が高くなります。

    眺望が悪い南向きより、眺望の良い北向きのほうが…

    一般的に南向きが良いとされるのは、日当たりのよさからです。しかし、タワーマンションの場合は日当たりよりも眺望が重視される傾向があります。

     

    なぜなら、繰り返しになりますがタワーマンションの眺望は他に代替が効かないからです。日当たりの良さだけであれば、タワーマンションでなく低層マンションでも南向きで日当たりの良いマンションはいくらでもあるのです。

     

    そのため、タワーマンションに限っては眺望がいまひとつな南向きよりも、眺望の良い西向きや北向きが人気の出る傾向があります。

    北向きでも、開口部が広いため「暗くなりにくい」

    「北向き=日当たりが悪くて暗い」という印象を持っている人も多いですが、ほとんどのタワーマンションは開口部が広く窓が大きな作りになっており、北向きで直射日光が入らなくても意外と部屋が暗くなりません。

     

    実際に住み比べてみれば分かりますが、南向きでも開口部が狭くて細長なマンションよりも、北向きでも開口部が広くて窓の大きなタワーマンションの方が、部屋全体が明るくなります。そのため、直射日光にこだわらず、部屋の明るさという観点で言えば、タワーマンションに限ってはそれほど大きな問題はありません。

     

    ただし、やはり北向きの部屋は南向きと比べると、冬は部屋の温度は上がりづらくなります。その分夏は南向きよりも涼しいので一長一短ですが、これは好みの問題でしょう。

     

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