賃貸マンションの入居期間は平均で3〜5年
「空室リスクを考えると怖くて、買う踏ん切りがつきません」こうおっしゃるお客様は多くいらっしゃいます。
「郊外の物件で、半年経っても空室が埋まらない」「どんどん賃料が落ちていく」……このような物件は確かにリスクが大きすぎます。
しかし今回私がお勧めしている都心の6区内・駅近の物件の場合、適正家賃で貸したときの空室期間はほぼ2カ月以内です。早いときには10日も空かずに次の入居者が見つかることも往々にしてあります。
また、通常の賃貸借契約では2年ごとに入居者が更新料を払い、契約を更新しますが、今までの経験で言うと、入居期間は平均で3〜5年の場合が多いようです。
空室リスクを考え、「家賃2カ月分」を常時口座に用意
この空室期間を踏まえたうえで、収支を具体的にシミュレーションしてみましょう。第3回でも例に挙げたB子さんが購入した3000万円(賃料14万円/月)の投資用マンションの場合、資産は10年で920万円、20年で1790万円になることはすでにご説明したとおりです。
一方、空室リスクはというと、空室になる時期が3年に1回、2カ月間あると想定します。つまり10年間のうち6カ月分の家賃を空室により損失することになります。空室による損失賃料は10年で84万円、20年で168万円です。
資産の増加率と、空室で失う収益減を比較してみてください。たった数パーセントの空室リスクを気にしてマンション投資を行わないのは、もったいないとしか言いようがありません。
もちろん、空室による収益減に慌てないためには対応策が必要です。とはいえ、難しく考える必要はありません。家賃2カ月分の額を常時口座に入れておけばいいのです。
【図表 貯金とマンション投資(空室なし、空室あり)の資産の推移】