アルバイトを戦力にするには?
ミスをしたアルバイトに理由を聞くと「知りませんでした」「教えてもらっていませんでした」などの言い訳が出てくることはありませんか。
そのときの対応として、その場でやり方を教えて、「次からちゃんとしてよ」と注意しても、また同じミス起こすと「忘れていました」などまた言い訳が次々と出てくることでしょう。言い訳は言おうと思えば際限なく出てきます。
ここで重要なことは、ミスを責めるのではなく、マニュアルやルールを覚えていないことを指摘することです。知らない、教えてもらっていない、忘れたで済ますのではなく、わからなければマニュアルやルールを調べてでも仕事を実行しなければいけないことを正しく理解させてください。
アルバイトにはマニュアルやルールを覚え、時には自分で調べて考え行動することを求められているという認識を持たせる必要があります。
もちろん、マニュアルやルールを調べたうえでわからないことがあれば、マネジメント側に聞くことは問題ありません。ただし、マニュアルやルールを確認せず、なにもかも聞こうとする態度は間違いだとも伝えましょう。
また、指摘のたびに、マネジメント側がマニュアルやルールの中身を必要以上に教えたり、説明したりすると言われたことをやるという思考になってしまうので注意してください。
そうならないためにも、ミスの指摘をした後は、マニュアルやルールを自分で確認させ、自ら考え修正させる経験が大事です。
マニュアルを覚えないアルバイトの対応
アルバイトは決められた仕事を決められたとおりに実行することを求められる立場なので、いつまでたってもマニュアルやルールを覚えられない人はアルバイトとして機能できる状態ではないかもしれません。そんなアルバイトに対しては、マニュアルを覚える気があるのに覚えられないのか、そもそも覚える気がないのかを確認します。
そのために、マニュアルやルールのなかでもあいさつや身だしなみなど、能力に関係なく誰でも守れるルールを守らせてください。やろうと思えば誰でもできるルールを守らないということは、ルールを守る気もマニュアルを覚えるつもりもないと判断できます。
このような状態のアルバイトには改めてルールを守る気があるか、覚える気があるかを確認し、それが約束できないようであれば残念ながらやめてもらう方向に進めるしかありません。
こうした事態を防ぐために、管理職はアルバイトの採用時にマニュアルやルールを示して、理解させたうえで入社させることも忘れないでください。
嘆く前にできることをしよう
アルバイトの戦力化に必要なことをまとめると、以下の7つとなります。
1.「期限」と「状態」を明確にしたマニュアルとルールを準備する。
2.アルバイトにはマニュアルやルールに従い仕事をする役割であることを理解させる。
3.管理者にはアルバイトにルールを守らせることが役割であることを理解させる。
4.最初に、あいさつや身だしなみなどのできる、できないが存在しないルールを守らせる。
5.アルバイトにはすべてのマニュアルやルールを覚えさせ、守らせる。
6.ミスの指摘はマニュアルやルールを覚えていないことを指摘する。
7.アルバイト自身にマニュアルやルールを確認させ、自らミスを修正してもらう。
厄介な存在になっているアルバイトがいたら、はずれのアルバイトをつかんでしまったと嘆くのではなく、上記のことを実践して戦力となるように育成していくことが大事です。
アルバイトの育成により管理職自身も成長を感じることができれば、マネジメント職としてのキャリアをイメージできるように変化していくでしょう。
乾 一文
株式会社識学
大阪営業部 大阪2課 係長/シニアコンサルタント
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