アルバイトが仕事を覚えないワケ
「アルバイトが戦力になってくれない」と嘆く前に、やるべきことをしましょう。もしかしたら、マネジメントする側に問題があるかもしれないからです。
あなたは、アルバイトがミスをするたびに注意し、やり方を教えるだけの指導に終始していませんか。それではアルバイトは仕事を覚えてくれません。
失敗するたびに誰かがやり方を指示してくれたり、教えてくれたりする状態になっていると、アルバイトは「指示があるまで仕事をしなくてよい」「わからなければすぐに聞いてしまおう」という考え方になっていきます。アルバイトにとっては自分で考えなくても物事が進む環境になっていくのです。
つまり、アルバイトは仕事を覚えられないのではなく、覚えなくてもよい状態になっているだけです。では、どうすればこの状況を改善できるでしょうか。
アルバイトが仕事を覚えるためには?
あなたの組織にはアルバイト向けのマニュアルやルールはありますか。もしなければ、まず取りかかるべきはマニュアルやルールを作ることです。
「アルバイトも覚えることを嫌がるだろうし、作るにも手間もかかる。その都度教えたほうが効率的だ」
残念ながらその考えは間違いです。アルバイトの最低限の役割は、数値目標などのある正社員と異なり、決められた仕事を決められた通りにミスなく実行することです。仕事やその手順を正しく理解することがアルバイトには必要であり、そのためにはマニュアルやルールの整備は欠かせません。
また、一度教えられたことでも忘れることもあるので、マニュアルやルールがないと仕事の方法に迷ったときに確認する先もなく、仕事を正しく覚えるまでに時間がかかり、何度もミスの指摘を受けるようになります。教えられたことや教わっていないことも判断しにくくなるはず。
指摘に対して「言った」「聞いていない」という状態が多くなれば、仕事を覚えたころにはマネジメント側とアルバイトの関係も悪化しているかもしれません。
マネジメント側も基準がない環境での育成は迷いが出るでしょう。アルバイトをマネジメントすることに精神的なストレスを感じることが多くなると、管理職になることに抵抗を感じる社員が現れても仕方がないといえます。
つまり、マニュアルとルールがあるほうがマネジメント側もアルバイトも余計なストレスなく仕事ができるのです。
マニュアルやルールに必要なこと
マニュアルやルールの内容も重要です。「整理整頓しよう」「元気な挨拶しよう」のようなルールでは、人によって捉え方にずれが起きてしまいます。アルバイト側は守っているつもりでも、マネジメント側からは守っていないとみえるようでは問題です。
このような状態でアルバイトを注意しても反論や不満が出て、注意する側や注意される側の双方にとって後味の悪い雰囲気になってしまいます。これを防ぐには、マニュアルやルールの「期限」と「状態」を明確にして、解釈にずれが起きない内容にすることが必要です。
たとえば、下記のようにします。
お客さまが来たときには(期限)
立ち止まり、お客さまの顔を見て
「いらっしゃいませ」と発声しお辞儀をする(状態)
そのうえで、守れていない場合は、注意し、修正させる必要があります。
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