(※写真はイメージです/PIXTA)

65歳から公的年金が受給できることは周知の通りです。しかし、65歳以前に「特別な年金」を受給できる人がいると、牧野FP事務所の牧野CFPはいいます。この「特別な年金」を受給するには、どんな条件があるのでしょうか。A夫妻の事例をもとに、牧野CFPが解説します。

申請しないと受給不可…あてはまったら早急に申請を

見込受給額は、日本年金機構から毎年誕生月に郵送される「ねんきん定期便」か、同機構の「ねんきんネット」で確認することができます。

 

「報酬比例部分」の受給額は、在職中の賞与を含む平均月収と厚生年金の加入期間で計算します。なお、65歳から支給される老齢厚生年金も、この報酬比例部分と同様に計算します。

 

「定額部分」の受給額は、一定の料率に厚生年金の加入期間も含む国民年金加入期間を掛け合わせて算出します。65歳からのおおよその老齢基礎年金額に相当します。

 

「報酬比例部分※1」と「定額部分※2」の計算式は、それぞれ日本年金機構のHPを参照してください。なお、自身で計算される場合も、出た数値を過信することなく「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」の値を参考にしたほうがいいと筆者は考えます。

※1 日本年金機構「報酬比例部分」

※2 日本年金機構「定額部分」

 

申請するには、受給開始年齢になる3ヵ月前に、日本年金機構から、基礎年金番号、氏名、生年月日、性別、住所および年金加入記録が印字された「年金請求書(事前送付用)」と請求手続きの案内が郵送されます。

 

そうしたら、記載内容の確認と必要事項の記入を行い、必要な書類を取り揃えましょう。

 

その後、受給開始年齢に到達した誕生日の前日(「受給権発生日」という)になったら、「年金請求書(事前送付用)」と準備した書類を郵送するか、あるいは社会保険事務所の窓口に持参し、受給申請を行いましょう。

 

なお、この「特別支給の老齢厚生年金」に限らず、年金は申請しないと受給できません。また、「特別支給の老齢厚生年金」には、受給時期を繰下げて増額した年金を受給する制度はありません。したがって、受給権発生日になったら、早急に申請すべきです

 

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