地方起業のメリット「国や自治体の支援策」について
では、地方起業の最大のメリットともいえる起業・創業の支援策について具体的にどのような内容なのかみていきましょう。
1.国から最大300万円の経済的な支援が受けられる
東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県(※条件不利地域を除く)から東京23区へ通勤している方が地方へ移住した場合、「地方移住支援金事業(起業支援金、移住支援金)」が出る制度が国の地方創生支援事業としてあります。この移住支援金制度が2023年度から、子供1人につき100万円の加算がされることが決定しました。
・移住支援金
地域の重要な中小企業等への就業や社会的起業をする移住者を支援(最大100万円)※単身の場合最大60万円
・起業支援金
地域の課題に取り組む「社会性」「事業性」「必要性」の観点をもった起業等を支援(最大200万円)
+こども1人あたりの加算
・加算分
18歳未満の子供1人あたり100万円加算
つまり、最大300万円+こども1人あたり100万円の補助となります。単身で地方で起業しても260万円を受け取れる計算になります。
2.商品開発費などの初期投資が抑えられる
起業時になにか商品やサービスなどを開発する際には、それなりに初期費用が必要になります。また、飲食店や雑貨屋などを開業する際にも、店内の内装をリフォームする必要があるでしょう。
そういった、初期費用を支援してくれる制度をいくつかご紹介します。
■例:北海道札幌市の新規創業支援制度
札幌市では、市内ものづくり産業の競争力及び成長性を高め、札幌市経済の活性化に寄与することを目的として、市内中小製造業者、企業グループ又は組合等が行う人材育成及び技術向上に関する取組に対して、その経費の一部を補助する「札幌市ものづくり産業人材育成支援事業」を実施しています。
〜400,000円/回が給付されます。
■例:香川県の新規創業支援制度
香川県では、商店街を舞台とした斬新な取組みを募集しています。応募があった事業プランのなかから、公開審査で優秀事業プランに選ばれた事業プランについて、実施のための経費を県が直接補助します。
〜2,000,000円/回が給付されます。
■例:長野県小諸市の新規創業支援(リフォーム)制度
小諸市中心市街地の空き店舗を活用して事業をはじめようとする方や、店舗を増設する方を対象に、店舗改装費の一部を支援する制度です。
〜1,000,000円が給付されます。空き店舗の改修又は新・改築費空き店舗の改修又は新・改築費と空き店舗の購入費の合計額の3分の1以内
■例:鳥取県の新規創業支援(利子補給)制度
「創業支援資金」(県制度融資内で新設)を活用する要件をいずれも満たす者の当初3年間の利子相当額を支援しています。
〜2,000,000円/回が給付されます。
3.毎月必要になる家賃が抑えられる
毎月必要となるオフィスやお店などの家賃の補助が抑えられる支援策がある自治体をいくつかご紹介します。あくまで一部の自治体で多くの自治体でも支援制度があるので調べてみてください。
■例:茨城県取手市の家賃補助制度
空き店舗の利用を通じてまちのにぎわいを創造し、地域経済の発展に資するため、市内空き店舗に出店する方(個人又は法人)に、店舗の改装費の一部補助または、家賃の一部を1年間補助を予算の範囲内において交付します。
補助金額は、補助対象経費として現に要した額の2分の1の額とします。
■例:鹿児島県薩摩川内市の家賃補助制度
薩摩川内市では、「中心市街地の空き店舗」などへ新規出店される方に家賃の3分の2を補助する制度を設けています。
〜100,000円/月が給付されます。家賃の3分の2以内
■例:富山県富山市の家賃補助制度
店舗賃借料を補助。
〜200,000円/月が給付されます。(1年間)