(※写真はイメージです/PIXTA)

「漁師になるのは漁師の子供」という世襲制のイメージが強い漁業。しかし、漁師の高齢化に伴って、脱サラして漁師を目指す人を支援する自治体や企業も増えています。本記事では、地方移住や2拠点・多拠点生活に関する情報発信メディアを運営する合同会社Stone intechの中嶋遼太代表が、漁師の年収事情や漁師になる方法について解説します。

脱サラ漁師の年収は?

脱サラして漁師になると年収はどのくらいになるのでしょうか。

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
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漁師の平均年収は、漁業の種類や地域、季節などによって大きく異なり200万円~1,000万円オーバーまでさまざまです。

 

皆さんが一般的に漁師と聞いて想像するのは、近場で漁をしてその日中に帰路につくイメージでしょう。近場の漁場で、小規模に行う漁法での漁師の年収平均は約200~300万円とされています。ただTVで見るような「漁船に乗ってマグロ1本釣り!」といった漁法であれば年収は跳ね上がります。ここからは、漁師の漁法別の年収をみていきます。

 

サラリーマンより儲かる!?…漁法別・漁師の年収一覧

まずは、漁場や魚種別の平均年収を一覧でみてみましょう。

 

[図表1]漁師の平均年収(漁場・魚種別)

 

上記のように漁法次第で年収に大きく差があることがわかります。しかも、一部の漁法ではサラリーマンの平均年収を軽々オーバーしていることもわかります。次は儲かる漁法のピックアップして詳細を解説します。

 

■稼げる漁法①カニ漁・マグロ漁

上記の表から、「カニ漁」や「マグロ漁」は圧倒的に年収が高い傾向がみてとれます。マグロ漁とカニ漁はどちらも遠洋漁業で、年収650万円から1,500万円。マグロ漁は近海~遠洋漁業、カニ漁は遠洋漁業が主流で、遠洋漁業のほうが年収が高い傾向にあります。

 

なぜ遠洋漁業のほうが年収が高いのでしょうか。それは家に帰らずに漁をするためです。また、海のど真ん中で漁をするとなると、寒さや荒波のなかで作業をするため、非常に過酷です。マグロ漁は約1ヵ月、カニ漁は約2〜3ヵ月間にわたって海に出ています。

 

■稼げる漁法②ホタテ漁

近海~遠洋漁業は、比較的長期間にわたり海に出て過酷な環境なので年収が高い傾向にあることはわかりました。しかし、過酷さを抑えて安定して稼ぎたい方におすすめなのが「ホタテ漁」。遠洋漁業のような、高年収ではないもののホタテ漁が盛んな北海道のある地域では、平均所得が高く(626万円)、都市部の高年収層にも引けを取りません。ほかにも、タコやカニ、イカなど、市場の流通量が少ない魚種や、高級魚は高収入が得られます。

「漁業」という仕事

「収入源」は?

漁師の収入源は、漁法や漁場によっても異なりますが、主に漁獲量に比例します。また、漁師界隈には水産物の加工や養殖、観光漁業など、さまざまな形態のビジネスも展開されているので「絶対漁師になりたい」という強い思いがあるわけでは無い方は、幅広い水産系の仕事を探してみてもよいでしょう。

 

漁師は想像よりハード?

漁師は、漁船や漁具を使い、場合によっては養殖を行い生計を立てています。漁師は高年収漁法を筆頭にかなり過酷な環境で仕事をすることになる点は、実際はどうなのでしょうか。

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

長時間かつ過酷な労働条件の場合も…

漁師は海の上で作業をするため、一般的にはハードな仕事内容であるといえます。天候や海の状態によって作業が変化するため、危険と隣り合わせとなることも。自然と対峙するという点は厳しい面もありますが、人によってはデスクワーカーや一般的な会社員と比べてストレスフリーとなる場合もあります。漁師の仕事はハードな労働条件があるものの、そのやりがいや自由さもあるため、想像以上に魅力的な仕事であるといえます。

 

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