地球に住めなくなる前に宇宙に行く
しかし、当然ですが資源は無限に存在するわけではなく、限りがあります。そうなれば限りある資源を膨大な数の人間にわけ与えるために、エネルギーの使用を制限せざるを得なくなるでしょう。こうなれば人類の発展はそこで止まります。
しかし、地球外には未だ手を付けられていない膨大な資源が眠っています。人類が宇宙に出て生活できれば、1兆人だろうと資源が枯渇することなく繁栄できるかもしれません。そこで必要になるのは、コロニーです。
宇宙に人が住めるコロニーをつくる
プリンストン大学の物理学教授であるジェラルド・オニール教授は、「人が宇宙で生活するために最適な場所は惑星の表面ではない」と結論づけています。なぜなら、惑星の表面は地球の表面と同じようにそれほど広くなく、多くても地球の2倍ほどの人口しか維持できないからです。
さらに、地球と惑星の距離が遠すぎるという問題もあります。仮に火星に住むとしても往復だけで数年かかってしまうのです。また、遠すぎると地球との通信にも時間がかかり、不便でしょう。
また、地球以外の惑星では人間に適した重力がないという点も問題です。人間には重力が必要であり、無重力空間で生活するにはさまざまな条件をクリアしなければなりません。そこで、コロニーであれば回転させることによって遠心力で生まれる人工重力を活用できるのです。
「人間は宇宙で生まれるだろう」
このような背景があり、ジェフ・ベゾスは人類は宇宙で生活するようになると確信し、ブルー・オリジンを創業したのです。ベゾスは「いつか人間は宇宙で生まれ、宇宙植民地で生活するだろう」と語っています。
また、「スペースX」の創業者であるイーロン・マスク氏も宇宙に関連する事業を進めていますが、ジェフ・ベゾスとは考え方が異なっているようです。マスク氏は火星を植民地化することや、核兵器を用いて人間が住めるように環境を変える考えを支持しています。
ジェフ・ベゾスから学べる企業精神
ここまでジェフ・ベゾス氏の半生や成功の秘密などを見てきました。ジェフ・ベゾス氏はインターネットの可能性に着目し、大胆な決断と行動によってAmazonを巨大な企業に成長させました。さらに、学生時代から地球環境を危惧しており、人類が宇宙で生活できるように「ブルー・オリジン」を創業し、着実に目標に向かっています。
ベゾスが徹底する顧客至上主義やチャレンジ精神は、日本企業においても学ぶべき点が多いでしょう。ぜひ、ジェフ・ベゾスから自社に活かせる教訓を見つけてみてはいかがでしょうか。
株式会社識学
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