ジェフ・ベゾスが成功した理由
このように、ジェフ・ベゾスはAmazon.comやブルー・オリジンといった企業を創設し、革新的な企業に成長させていますが、その成功の秘密はどこにあるのでしょうか? ここでは、ジェフ・ベゾスが成功した秘密やジェフ・ベゾスの経営哲学を見ていきましょう。
・失敗を恐れないチャレンジ精神
・「後悔最小化」のフレームワークを使う
・時代の波に乗る
それでは1つずつ解説していきます。
Amazonの「顧客至上主義」は他企業となにが違う?
Amazonといえば徹底的な顧客至上主義が有名ですが、多くの企業も顧客重視の戦略をとっています。しかし、Amazonは一般的な企業とは一線を画すほど顧客を重視しているのです。
たとえば、Amazonでは「マーケットプレイス」という仕組みが導入されており、自社サイト上でほかの販売会社も商品を販売できるようになっています。これは一般的には、自社サイトの売り上げが減ってしまうため避けられていますが、なぜAmazonはマーケットプレイスを導入したのでしょうか?
それは「顧客に『中古も見たい、購入したい』というニーズがあるのなら、中古も販売するべきだ」とジェフ・ベゾスに提案した人がいたからです。この提案は、最初はほかのメンバーからは反対されていましたが、「顧客にとって正しいことであれば会社の利益になる」ということで合意に至りました。
~ジェフ・ベゾスの考え方~
このような徹底的な顧客至上主義を貫く姿勢を保つことこそ、Amazonがここまで成長できた秘密の1つでしょう。
こうした判断ができるのはジェフ・ベゾスに、「Amazonよりも安く販売できるところがあれば自由に販売してもらい、顧客に満足してもらうほうがよい。価格競争でサードパーティーに負けるなら、Amazonが安く売れる方法を考えるべきだ。サードパーティーがAmazonにはない商品を提供してくれて、顧客がAmazonを使ってくれればいい」という考えがあるからこそなのです。
失敗を恐れないチャレンジ精神
続いてジェフ・ベゾスが成功した秘密は、失敗を恐れないチャレンジ精神を大切にしていたことです。ベゾスは「ほとんどの場合、求める情報量のおよそ7割が集まった段階で判断をしなければならない。9割になるまで待つのは遅すぎる」と語っています。
つまり、市場を握るためには素早く行動しなければならず、そのためには大胆かつ迅速な意思決定をしなければならない、ということです。大胆かつ迅速な意思決定には失敗を恐れないチャレンジ精神が必要になりますが、ここでもし失敗したとしても将来的によりよい結果を出すための学びや気づきを得られます。
上記で解説した「マーケットプレイス」ですが、これを導入するのにAmazonは2度も失敗しています。しかし、3度目で成功しており、現在では売り上げの半分を占めているのです。
自身が80歳になったときの後悔を「最小化」するための意思決定
いまでこそAmazonはなんでも揃うオンラインストアになっていますが、ジェフ・ベゾスがAmazonを創業した当初は書籍しか扱っていませんでした。このとき、ジェフ・ベゾスのマインドを支えていたのが「後悔最小化のフレームワーク」です。
このフレームワークは、自身が80歳になったときのことをイメージして、それまでの人生を振り返るものです。ベゾスはこのフレームワークについて下記のように語っています。
“その時点で後悔の数を最小限にしたいのです。私が80歳になったとき、大変な影響力を持つと思ったインターネットと呼ばれるものに参画しようとしたことを後悔しないはずだと感じました”
インターネット急成長の時代の波に乗る
Amazonを創業した当初は書籍しか扱っていませんでしたが、ジェフ・ベゾスは自身のビジネスをただの「オンライン書店」とは考えていませんでした。ベゾスは初めから「インターネットビジネス」だと考えてビジネスを進めていたのです。
なぜなら、ベゾスがインターネットの可能性に気づいたのは、インターネットの使用が年率2,300%で増加していることに気づいたからです。しかし、実はベゾスが算出したこの数字は誤りでした。実は、インターネットは2,300倍に成長しており、実際の成長率は23万%だったのです。
時代の波に乗ることでベゾスは自身の予想以上に成功しましたが、このように時代の波に乗ることは大きく成功するうえでは欠かせない要素でしょう。
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