「日経新聞を後ろから読む」ことのメリット
「日経新聞を後ろから読む」こともお勧めする。その理由は、初めから読んでいると、日経新聞の論調にいつの間にか流されてしまいかねないからである。
どの新聞社も読者が1面から目を通すことを想定して、読ませたいと思っている記事から順番に構成している。だが、我々が新聞を読む理由は情報を入手したいからで、新聞社の論調や考え方に関心を持っているからではない。
ちなみに私の場合、日経新聞に書かれている記事を客観的にとらえるために、必要に応じて日経新聞の対極にある東京新聞を読むようにしている。
1つの事柄を別の視点から相対化することができるので、東京新聞の記事の切り抜きも日経新聞の切り抜きノートに添えるようにしている。
1面の記事は見出しも大きいし、文字数も多く、2・3面にも役立つ情報が多い。これらの紙面を先に読んでしまうと、それだけで「もう十分」という気になってしまい、後ろのほうに出ている株式投資のヒントになる小さな記事を見逃してしまう可能性がある。
もちろん、だからといって最初のほうの記事を読まなくてよいというわけではない。前半の紙面には世の中の大きな動きを伝えている記事が掲載されているので、必ず目を通す必要がある。
しかし、そうした記事ばかりに惹かれることなく、株式投資に役立つヒントを得るには、日経新聞を後ろから読むのも1つの方法である。
要は日経新聞をどう読むかであって、そこに決まり事はないものの、ただ漠然と読むのではなく、多くの記事から活用できる記事を探し出して、何を読み取るかが大切になる。
渡部 清二
複眼経済塾
代表取締役塾長
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