(※写真はイメージです/PIXTA)

「日経新聞の切り抜き」を25年間継続し、会社四季報を100冊読破した複眼経済塾の渡部清二代表は、有望銘柄には「中小型成長株、業績回復株、優良株、バリュー株、老舗株」という5つのタイプがあるといいます。今回はそのなかから「老舗株」に焦点をあてて、老舗株のなかでも特に有望な銘柄をみていきましょう。

安心して買える「老舗株」の見つけ方

老舗株の一番の魅力は、会社が長く存続していることだろう。戦争、バブル崩壊、市場再編等々の危機を乗り越えて、経営を存続させてきただけで十分評価できるし、幾世代にもわたって顧客や取引先から信頼を得ていることが強みだ。

 

設立まもない若い企業と比べれば、老舗ということだけで知名度が高く、長寿であること自体がブランド力になっている。

 

老舗株を探す際は、こうした長所を踏まえて、次の3つのいずれかに該当することが条件になる。

 

①創業・創立から100年以上の歴史がある

厳密に100年と限定しなくてもよいのだが、世紀をまたいで経営していることを一応の基準としたい。なぜならば、企業の寿命は30年程度という意味で「企業30年説」という言葉が流布しているなかで、その3倍以上の期間にわたって経営が維持されている企業には、経営理念、事業方針、商品、サービスなどの点において、存続する力があると判断できるからだ。

 

したがって、老舗株は長く保有・運用できる、資産として残せるという点でも魅力があるといえるだろう。

 

②ロングセラーの商品・サービスを提供している

消費者や取引先のニーズに合った商品・サービスを提供し続けるのは、並大抵のことではないはずだ。時代や社会の変化に対応を強いられるときもあるだろうし、時流や流行に影響されない個性を創造しなければならないときもあるだろう。

 

時流や流行に乗った商品・サービスをベストセラー、長く売れる商品・サービスをロングセラーという。

 

前者は短期間で爆発的に商品・サービスが売れる状態を指し、先述した中小型成長株や業績回復株の場合、この要素があれば業績がよくなり、株価が上がることになる。

 

一方、後者のロングセラーの場合は時流や流行にあまり左右されずに、「この商品・サービスならこれだ!」というように、消費者や取引先の信頼が厚く、世の中に必要とされ、買われ続けているところが最大の強みだ。

 

ちなみに私は、レトルトカレーは『ボンカレー』、カップラーメンなら『カップヌードル』が好きだ。しかも、それほど広告宣伝していないものもあり、これらのロングセラー商品のよさを再確認するのが常だ。

 

※本連載は、2023年2月25日刊行の渡部清二氏による著書『10倍株の転換点を見つける最強の指標ノート』(KADOKAWA)より一部を抜粋・再編集したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。本連載は、証券投資の勧誘を目的としたものではありません。 最終的な投資決定は、ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。本書、本連載を利用したことによるいかなる損害などについて、著者および幻冬舎グループはその責を負いません。

10倍株の転換点を見つける最強の指標ノート

10倍株の転換点を見つける最強の指標ノート

渡部 清二

KADOKAWA

いつも読んでいる記事・数値がお宝株のストーリーに変わる! 会社四季報を100冊読破し、日経新聞の切り抜きを25年間行い、指標ノートを9,000日以上記録し続けた投資のプロが贈る「三種の神器」の投資術! 1日5分、11項目の…

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