小さいからこそ成長の余地がある「中小型成長株」
中小企業は大企業のような安定性はないものの、まだ小さいからこそ成長の余地があり、株価が右肩上がりになる可能性が大きい。実際に多くの10倍株(テンバガー)が生まれている。
「テンバガー」を編み出したピーター・リンチに学ぶ、中小型成長株への投資のコツ
ところで「テンバガー(10bagger)」という言葉についてだが、この言葉は『ピーター・リンチの株で勝つ』(ダイヤモンド社、1990年初版)という書籍で初めて紹介された言葉で、以来、日本でも知られるようになった。
ちなみにbaggerはbagの派生語で、アメリカではベースボールのベースをバッグともいい、満塁ホームランを4バガーと呼ぶことから、10倍になる株をテンバガーと呼ぶようになったとされている。テンバガーは2本の満塁ホームランにさらに2点が加えられるわけで、いかにスゴいかがわかる言葉になっている。
ピーター・リンチ氏はアメリカを代表するファンドマネージャーの1人であり、「元祖テンバガー・ハンター」「世界一のファンドマネージャー」と呼ばれ、大きく値上がりする可能性を秘めた企業の株を数多くファンドに組み入れ、多いときは1400もの銘柄に投資したといわれている。
また、なぜそれほど多くの銘柄に投資したのかというと、投資リスクを極力少なくするためで、仮に10社の株に均等に投資したとして、9社の株が値下がりしたとしても、残り1社の株が10倍になれば損はしないというのが、その理屈だ。
つまり、投資先を分散すればリスクを抑えることができるわけで、これは中小型成長株に投資する際の重要なポイントになる。