「移住」と「年収」の相関関係
移住と年収の増減に明確な因果関係はありません。しかし一般的な傾向として、地方へ行くほど収入は下がるといえます。ここでは、その背景について説明しましょう。
最低賃金に差額が…「転職前提の移住」は年収が下がる
転職を前提とした移住では、確実に年収が下がります。そもそも最低賃金が違うため、同じ仕事でも首都圏と地方では収入に差額が生じるのです。
参考までに、令和4年度に公表された「地域別最低賃金の全国一覧」を紹介しましょう。都会と地方の違いがわかりやすいよう、東京都や神奈川県などを基準に再編したデータを掲載します。
首都圏と地方の数字をご覧いただくと一目瞭然ですが、最低賃金には開きがあります。そもそもベースとなる賃金水準が違うなら、年収が下がるのは当然でしょう。さらに付け加えると、福利厚生の充実度も異なります。交通費や休日手当などがない職場も珍しくありません。
「転職せずに移住」のパターン
先ほど「移住+転職」のパターンでは年収が下がると述べました。ではその逆のケースではどうでしょうか。移住経験者によると、職場を変えずに移住したほうが収入は安定するとのことでした。現在の会社に在籍したまま地方に引っ越し、リモートワークで仕事を続ける。もしくは二拠点生活を実行する。これらが理想的な働き方ですね。
あるいは個人事業主になり、スキルを活かして生計を立てる人も少なくないようです。最初のうちは収入が下がるかもしれませんが、経験を積むにしたがい徐々に売上が増えると期待できます。田舎では貴重な職種(Web関係の仕事など)だと需要が多いため、雇われて働くより効率よく稼げるのではないでしょうか。
まとめると「移住+転職しない」パターンを前提に考えることを推奨します。出社が必須ではない場合、インターネットさえあればどこでも仕事はできるでしょう。定期的に出社する必要があるとしても、月に数回程度ならそれほど負担にはなりません。
杉原 杏璃 氏登壇!
「THE GOLD ONLINE フェス 2025 @東京国際フォーラム」
(入場無料)今すぐ申し込む>>