求職者「働く理由はやりがいです」は危険…企業側が採用面接で重視すべき“たったひとつ”の選定基準【人材育成のプロが解説】

求職者「働く理由はやりがいです」は危険…企業側が採用面接で重視すべき“たったひとつ”の選定基準【人材育成のプロが解説】
※画像はイメージです/PIXTA

一度採用した社員には長く働いてもらいたいのが企業側の本音です。では、どのような人を採用すれば長く働いてもらえるのでしょうか? 人材育成のプロの有手啓太氏は、採用面接で求職者に企業側に求めることを聞く際、「やりがい」と答える人を採用するのは危険であるといいます。本記事では、企業側が採用面接で重視すべき選定基準について解説します。

「長く働きたい」と思える職場とは?

「社員が長く働きたいと思える職場」と聞いて皆さんはどのような職場を連想しますか。社員1人ひとりが心の底から過ごしやすいと感じられる職場でしょうか。

 

(※画像はイメージです/PIXTA)
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動物園であれば、多種多様な生き物たちが快適に過ごせるような環境の整備には意味があるでしょう。動物園は来場者を楽しませる目的で作られていますので、できるだけたくさんの人を集めなければなりません。ただし、そのために莫大な費用がかかります。来場者は快適に暮らす動物を鑑賞して楽しむ代わりに入場料を払っているのです。

 

一方、会社は会社そのものにお客さんを集める必要はありませんので、そこにコストをかける必要はありません。にもかかわらず、そこにコストをかけてしまうとすれば、それは企業の競争力を失っていくことにつながります。

 

そうなると、個々が快適に過ごすための環境をつくるためのコストをかけられなくなります。なにが言いたいかといいますと、社員が長く働きたいと思える職場をつくるためには、会社に存在する人の種類を可能な限り絞ることが必要になります。

“人の種類”を「採用段階」で絞るべき理由

(※画像はイメージです/PIXTA)
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そこで重要になってくるのが採用です。動物園の生き物たちそれぞれが好む環境というものを求職者にたとえると、それは求職者たちが新たな職場になにを求めるかということになってきます。

 

それについてさまざまな企業がアンケートを行っていますが、おおむね「収入」「福利厚生」「やりがい」「人間関係」「成長・スキルアップ」「地位」ということになります。これらを仕分けせず、「人手が足りない」という理由から面接での印象のみで採用を行っていったとしたら職場はどうなるでしょうか。

 

「ほかよりも高い収入が得られる環境」を好む人にはそれを用意しなければならない、「良好な人間関係」を望む人へはその配慮を徹底して行わなければならないとなっていき、とてもではないですが事業に集中ができません。採用の段階で絞らなければいけないのです。

 

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