家の固定費でも「節税」ができる!? 「副業」するなら必ず知っておきたい「極限まで税金を抑える」ためのノウハウ【元国税専門官が解説】

家の固定費でも「節税」ができる!? 「副業」するなら必ず知っておきたい「極限まで税金を抑える」ためのノウハウ【元国税専門官が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

サラリーマンの給料や退職金は上がらないのに、税金や社会保険料等の負担が増大しています。そんななか「節税」できる手段は貴重です。本記事では元国税専門官である小林義崇氏が、新刊著書『会社も税務署も教えてくれない 会社員のための節税のすべて』(PHP研究所)から、「副業」をするときに知っておきたい、可能な限り税金を抑えるのに役立つ方法と基礎知識について解説します。

副業をするときの税金

昨今はサラリーマンをしながら副業や投資で収入を得ている人が増えています。給料が上がらない状況の中、働き方改革が進み、自由な時間が生まれているわけですから、これは自然な流れです。

 

このときに出てくるのが、やはり税金の問題です。給料以外の収入を増やそうとした場合、あらためて確定申告などのルールを理解する必要があります。また、給与所得とは違う節税方法があるので、その点も理解しておきましょう。

「収入」と「所得」の違いを理解しよう

税金にまつわる専門用語には、分かりにくいものが少なくありません。その一例が、「収入」と「所得」の違いです。

 

給与所得の場合、収入金額に応じてほぼ自動的に所得金額が決まるので、そこまで意識する必要がありません。

 

でも、副業や投資で稼ごうとしている人は、収入と所得の違いを正しく理解しておく必要があります。

 

収入とは、「入ってくるお金」を意味します。たとえば副業をしている人は売上金額などが収入になり、投資をしている人は株式の売却代金などが収入になります。

 

そして、これらの収入金額から必要経費などを差し引いたものが「所得」です。副業や投資をする人は、「所得≒利益」というイメージをまずはもっておきましょう。

 

所得税や住民税は所得を基準として計算されるわけですから、節税のためには所得を抑えることが有効です。後述する必要経費や特別控除を増やせば、同じ売上でも課税される所得が低くなるので、結果的に税金が少なくなります。

副業の必要経費にできるもの、できないもの

サラリーマンは、税金に関して経費のことをあまり意識する必要はありません。前述のとおり、必要経費の代わりに給与所得控除が自動的に差し引かれるからです。

 

仕事で使った経費は会社で精算するのが普通なので、「会社が経費として認めてくれるか」という点だけが問題になります。

 

しかし、副業を始めた場合、税法上の必要経費のルールをしっかり押さえておく必要があります。会社なら経費精算が認められるような支払いでも、税法ではNGということもあるからです。

 

個人事業や副業を行うのであれば、必要経費に関する次の2つの基準を頭に置く必要があります。

 

1. 売上原価や、売上を得るために直接要した費用

2. その年に生じた販売費や一般管理費など

 

難しい言い回しですが、簡単に表現すると、「売上を得るための費用」「業務を行う上で必要な費用」が必要経費になるということです。

 

一般的には商品の仕入代や広告宣伝費、消耗品費などが必要経費になりますが、事業の内容によって必要経費は変わってきます。

 

国税庁ホームページには、副業をしている人に向けて必要経費の例が記載されていますので、これを見て必要経費として計上できるものをチェックするといいでしょう。

 

[図表1]副業に係る雑所得の金額の計算表

 

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会社も税務署も教えてくれない 会社員のための節税のすべて

会社も税務署も教えてくれない 会社員のための節税のすべて

小林 義崇

PHP研究所

自動的に適用される節税の制度が次々と廃止され、 任意で使える節税の制度が増えている。 だからこそ、知識の違いで税金の負担に大きな差が出る! 2022年度の租税負担率と社会保障負担率を合わせた国民負担率は5割近くに上…

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