(写真はイメージです/PIXTA)

成年後見人をつけた場合、その報酬や手続き費用はどの程度と考えておけばよいのでしょうか? 本記事では、成年後見制度の利用にかかる報酬や費用の相場について、相続に詳しいAuthense法律事務所の堅田勇気弁護士が解説します。

成年後見人へ支払う報酬や費用

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成年後見人などに対して定期的にかかる報酬や費用は次のとおりです。なお、これらの報酬額は成年後見人として選任された弁護士や司法書士などの専門家がそれぞれ勝手に決められるものではなく、家庭裁判所が決めることとなっています。

 

成年後見人の報酬相場

厚生労働省が公表している「成年後見制度の現状」(令和4年8月版)によれば、成年後見人が専門家である場合にかかる基本報酬額は、成年後見人が管理をする財産の額によって、それぞれ次のとおりです。

 

・1,000万円以下:月額2万円程度

・1,000万円超5,000万円以下:月額3万円から4万円程度

・5,000万円超:月額5万円から6万円程度

 

また、身上監護などに特別困難な事情があった場合には、上で挙げた基本報酬額の50%の範囲内で、相当額の報酬が加算される場合があります。さらに、たとえば本人が施設に入る費用を捻出するために自宅を売却するなど、成年後見人が特別な事務を行った場合には、相当額の報酬が追加されます。

 

成年後見監督人の報酬相場

専門家である成年後見監督人が選任された場合の報酬相場は、管理する財産の額によって、次のとおりです。

 

・5,000万円以下:月額1万円から2万円程度

・5,000万円超:月額2万5,000円から3万円程度

 

また、成年後見人などの不正があり、後任の成年後見人などがその対応にあたったような場合には、成年後見監督人の報酬が増額されることもあります。

 

親族が成年後見人となった場合も報酬は受けられるのか?

親族が成年後見人に選任された場合、報酬を受け取らない場合が多いと思われます。しかし、親族であるからといって報酬を受け取る権利がないわけではなく、裁判所に対して報酬付与の申し立てをすることで、報酬を受け取ることが可能です。

 

成年後見人の職務は責任が大きく、また裁判所への報告などの手間もかかります。親族が報酬を受け取ることは決して悪いことではありませんので、正当な報酬を受け取ることも検討するとよいでしょう。

 

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