S&P500に投資する超シンプルな「▲5%ルール投資法」が「積み立て投資」との合わせ技で〈利益の最大化〉を狙える理由【投資アドバイザーが解説】

S&P500に投資する超シンプルな「▲5%ルール投資法」が「積み立て投資」との合わせ技で〈利益の最大化〉を狙える理由【投資アドバイザーが解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

投資を始める場合、どんな投資手法にするべきか迷うものです。下がったときにうまく購入できればいいですが、素人ではなかなかうまくいかないもの。かといって、積み立て投資は成果が出るまでにそれなりの時間がかかります。そこで本記事では『知識も時間もないですが、新NISAでほったらかし投資よりお金を増やしたいです』(KADOKAWA)から、著者の〈投資塾ゆう氏〉が、試行錯誤のうえでたどりついたという「▲5%ルール投資法」について詳しく解説します。

超シンプルな「▲5%ルール投資法」とは?

私が試行錯誤の末にたどりついた「▲5%ルール投資法」は、とてもシンプルなルールに従って投資する方法です。具体的には、株価指数の中で世界一重要なS&P500が週間ベース(前週の金曜日の終値から今週の金曜日の終値)で5%以上下落したら買う、ただそれだけです。それ以外の時には買いません。

 

1984年から2023年までの40年間、S&P500で▲5%ルール投資法を実行した場合の勝率と利益率について検証します。この期間でS&P500が前週から5%以上下落して、投資シグナルが点灯したタイミングは全部で39回ありました。このすべてについて、勝率を調べます。

 

シグナルが点灯した際に投資し、その4週間後(1か月後)、13週間後(3か月後)、26週間後(半年後)、52週間後(1年後)の4つのタイミングで、投資した価格よりも上昇していれば勝ち、下落していれば負けと判定することにします。

 

すると、図表1の結果となりました。いずれも勝率は50%を大幅に超えており、利益を出せる確率は高そうです。4週間後は61.5%と最も低く、13週間後には8割近くに達し、26週間後と52週間後はいずれも8割近い勝率となっていて差はなくなっています。

 

[図表1)▲5%ルール点灯からの勝率と上昇回数、下落回数

 

つまり、26週間までは持ち続けるほど勝率は上がるので、最低半年間は持ち続けるという前提で投資をすれば勝率をほぼ最大化できることになります。13週間後以降は、勝率が75%超となり、4回投資をすれば3回は利益を出せることになります。

 

3つのパターンで比較すると…

ただし、▲5%ルール投資法は単独ではなく、シンプルな積み立て投資と並行して行うことで、よりパワーを発揮します。そこで、「積み立て投資のみ」「積み立て投資と▲5%ルール投資法を併用」、そして「▲5%ルール投資法のみ」の3通りのパフォーマンスを比較してみます。

 

積み立て投資は毎月の第一営業日に投資し、▲5%ルール投資法はシグナル点灯を確認した週末に注文を出して、火曜に成立(約定)するという前提です。海外の市場に投資する投資信託の場合、営業日の15時までに出された注文が翌営業日に約定するしくみなので、週末の注文は月曜の注文と同じ扱いになり、火曜に約定するわけです。


投資期間は、「eMAXIS Slim 米国株式」(S&P500)が新規設定された2018年7月から2023年12月まで、5年6か月です。シンプルな積み立て投資だけをしていた場合は毎月3万円ずつ、その月の最初の営業日に積み立て投資を行います。

 

3つのパターンの成果をまとめると、図表2のようにになりました。

 

[図表2]3つのパターンの成果

 

次ページ積み立て投資との合わせ技がよい理由

※投資による結果に編集部は一切責任を負いません。投資に関する決定は、自らの判断と責任により行っていただきますようお願いいたします。

知識も時間もないですが、新NISAでほったらかし投資よりお金を増やしたいです

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