1人あたりの成約数「月間10件増」!「月間300時間の残業削減」も実現した、驚きの手法とは【DX事例】

1人あたりの成約数「月間10件増」!「月間300時間の残業削減」も実現した、驚きの手法とは【DX事例】
(※写真はイメージです/PIXTA)

DXという言葉のイメージから、人の手をなるべく使わない業務システムをゴールにしていませんか? しかし、業務の完全自動化はかえって現場の負担になる可能性があると、不動産販売事業を経営する筆者・中西聖氏はいいます。本記事では、1人あたりの成約数を月間10件増加させ、月間300時間の残業削減も実現した筆者が、自社で進めたDXプロジェクトの経験をもとに解説します。

新環境が整い、社内DX推進に向けて本格的に動き出す

~前回までのあらすじ~

筆者・中西聖氏は、DX推進プロジェクトチームのメンバーとともに、紆余曲折ありながらも、自社のDXを進めるために今後使っていく社内のメインインフラといえるプラットフォームを選定し、導入した。プロジェクト指導から1年、そろそろ具体的な結果が欲しいところだが……。

 

(※画像はイメージです/PIXTA)
(※画像はイメージです/PIXTA)

 

新環境ができ、全社最適のDXに必要な2つのプラットフォームが整った。バックオフィスやマーケティング、その他の部門なども巻き込んで、本格的に社内DXを推進できるようになった。社内DXを全社参加型のプロジェクトとして加速させたい。そのためには、矢継ぎ早に生産性の向上に効果のありそうな機能を拡充していくのがよいだろう。

 

現状、不動産業界のなかでは積極的にDXに取り組んでいる企業は少ないが、横を見ていてはいけない。そもそも不動産業界のDXは他業界よりも二歩も三歩も遅れているのだ。前を見て進む。

 

デジタル化で先行する異業種の取り組みを見ながら刺激を受け、勉強して、それがDXの推進力になる。先行する企業に追いつくか、追い越せるかどうかの状態になって、僕たちは業界を牽引できる存在になれるのだと理解するようにした。

 

プロジェクトをスタートしてからすでに1年が経っている。そろそろ具体的な効果が欲しい。DXプロジェクトを活気づけ、DXを全社活動に発展させていくためにプロジェクトの実質的な始動に弾みをつけたい。

 

そう考えた僕は、定例のミーティングでは前のめりで実装を検討し、着手できそうなものからすぐにゴーサインを出した。

 

ミーティングでは、DXチームが現場でヒアリングした課題を踏まえ、解決策となり得るDXの案を提示してもらう。その案を採用するかどうかは議論する必要があったが、あらゆる社内業務がアナログであるためDXできる要素は多いはずだ。メンバーの提案はできるものからすぐにでも実行していきたいと思っていた。

 

提案してもらう際の注意事項として、僕がメンバーに伝えたのは運用とアップデートの重要性だ。ツールを浸透させるためには現場の使い勝手を考えることが重要で、そのための第一歩は現場の意見を聞き、真実を理解することだ。

 

そのことをDXチームと共有し、業務の効率化や働き方の変革につながりそうなアイデアと、そのアイデアによって解決できる課題を拾い上げてほしいと伝えた。

 

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※本連載は、中西聖氏の書籍『DX戦記 ゼロから挑んだ デジタル経営改革ストーリー』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋・再編集したものです。

DX戦記 ゼロから挑んだデジタル経営改革ストーリー

DX戦記 ゼロから挑んだデジタル経営改革ストーリー

中西 聖

幻冬舎メディアコンサルティング

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