審査は「雑談」から始まっている…銀行員がぶっちゃける「ダメな社長」の共通点【元メガバンク支店長が暴露】

審査は「雑談」から始まっている…銀行員がぶっちゃける「ダメな社長」の共通点【元メガバンク支店長が暴露】
(※写真はイメージです/PIXTA)

銀行で融資を受けるには、担当者との面談が必須です。さまざまな質問を受けるなかで「融資と関係ない」と思う話をされることもありますが、実は単なる雑談ではないと、メガバンクの元支店長、川居宗則氏はいいます。メガバンクに32年勤務し、独立後は融資・補助金に強い専門家として資金調達支援を行う川合氏が、銀行員が面談時にみているポイントを詳しく解説します。

面談時に見ているポイント

①お金の使い方、金融リテラシーはしっかりしているか

お金の使い方については、社長がどんな車に乗っているかや私生活のレベルがどうかをよく見ます。

 

会社の利益がそれほど多くないのに社長の自家用車が高級外車だと、銀行側は「会社のお金が社長個人に流れているかもしれない」と考えます。社長の自宅がやけに立派な場合も、「会社に利益を残さずに役員報酬をたくさんもらっているのかもしれない」と思ってしまいます。

 

また雑談をしているなかで遊びが派手な傾向だと分かることもあります。ヨットを買った、ゴルフで海外旅行にしょっちゅう出掛ける、競馬が趣味で馬主になったなど、お金のかかる趣味は「本業以外に趣味で散財癖があるかもしれない」と考えて銀行はウォッチします。

 

資産運用や相続税対策と称して気になる不動産賃貸物件に安易に手を出す人がいますが、そういう場合もお金の出どころや賃貸業の採算などが心配になります。不採算物件を抱えると事業への影響もゼロでは済まないからです。

 

それらの資金が社長のポケットマネーから出ている分にはまだ良いのですが、会社のお金で購入している場合は特に危険です。社員のレジャー用として使われている場合は経費として見なしますが、福利厚生とは名ばかりで実質的には社長しか使っていないケースもあり、こういう場合は経費としては認められません。

 

「会社の資産」と「社長の資産」の線引きがきちんとできていないことを意味するので、社長の経営の考え方が甘いということになります。銀行としては「融資したお金も社長の個人的な趣味に化けてしまうのでは」と警戒し、融資審査を厳しくせざるを得ません。

 

【対策】会社のお金と個人のお金の区別をつける

規模の小さい会社や家族経営の会社では、社長が会社を「自分のもの」ととらえる傾向があります。経営判断を社長一人でしていると、自分の信用で仕事を取って来ている、売上や利益を出せているのも自分のおかげと思いがちです。

 

すると、「自分が稼いだお金なのだから自分が使うのは当たり前」という感覚になり、会社と社長個人のお金の線引きが曖昧になりやすいのです。まず「会社は社員みんなのもの」「地域のものでもある」ととらえることです。

 

株式会社には私益・共益・公益という3つの役割があります。私益は社長個人の利益のこと、共益は会社組織を構成するみんな(社員)の利益のこと、公益は会社を取り巻く環境すべて(地域)の利益のことです。この3つを考えて経営をすることが大事です。

 

会社を自分のものと考えて私物化してしまうというのは、私益を優先している状態です。もちろん私益も大事なのですが、それと同じくらい社員を幸せにすることができないと、その会社は長続きしません。

 

また会社が事業をできるのは地域のおかげなので、地域に貢献して恩返しをしていくことが大事になってきます。共益と公益を常に心に置いて経営していれば、会社の利益は社員や地域に還元するという考え方になり、会社の私物化にはならないはずです。

 

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※本連載は、川居宗則氏の著書『元メガバンク支店長だから知っている 銀行融資の引き出し方』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

元メガバンク支店長だから知っている銀行融資の引き出し方

元メガバンク支店長だから知っている銀行融資の引き出し方

川居 宗則

幻冬舎メディアコンサルティング

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