銀行の融資審査…「お金を貸すか、貸さないか」は誰が決めている?元メガバンク支店長が明かす「意外な黒幕」

銀行の融資審査…「お金を貸すか、貸さないか」は誰が決めている?元メガバンク支店長が明かす「意外な黒幕」
(※写真はイメージです/PIXTA)

銀行の融資審査で「お金を貸すか、貸さないか」という判断の権限は誰が握っているのでしょうか。実は、実質的に融資を決めているのは支店長ではなく、他に「キーパーソン」が存在するといいます。本記事では、メガバンクに32年勤務し、独立後は融資・補助金に強い専門家として資金調達支援を行う川居宗則氏が、融資審査における「銀行の裏側」を詳しく解説します。

融資担当課長が決めかねると融資会議で話し合いになる

融資担当課長のところで案件がストップし、却下も通過も判断がつかないときは「融資会議」が開かれます。融資会議には融資担当者、融資担当課長、営業課長、支店長など関係者が集まって話し合いがもたれるのです。

 

複数の目で案件を見ることで融資の可能性を探るのですが、ここで不明点や疑問が出てくると、また融資担当者に差し戻しされて再提出となります。そんなこんなで稟議書が行き来していると、1ヵ月くらいはすぐに経ってしまいます。

 

融資会議にかけられるということは要審議という判断なので、結果的には、繰り上げしないことになりその先には進めません。つまり、「融資に時間がかかる=なんらかの問題があり融資の可能性が低い」ということです。

 

2ヵ月以上経っても審査が終わらない場合は、融資が下りる見込みが薄いと覚悟して次の手が打てるようにしなければなりません。銀行ごとに審査基準は違うのでA銀行がダメでもB銀行やC銀行は通る可能性があります。審査に通らないことはショックですがあまり引きずらず、そして諦めずに対策をして次にチャレンジすることです。

 

 

川居 宗則

中小企業診断士

1級ファイナンシャル・プランニング技能士

 

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※本連載は、川居宗則氏の著書『元メガバンク支店長だから知っている 銀行融資の引き出し方』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

元メガバンク支店長だから知っている銀行融資の引き出し方

元メガバンク支店長だから知っている銀行融資の引き出し方

川居 宗則

幻冬舎メディアコンサルティング

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