また、電気料金はマクロ経済や日常生活に大きな影響を与えるため、同省はEVNに対し、「関係機関と協力してマクロ経済状況や各グループ・顧客への影響を慎重に評価し、2023年に電気料金を適切に調整するためのロードマップを策定するよう求めた」という。
EVNの損失について、ファム・ミン・チン首相は企業における国家資本管理委員会に対し、「関係省庁と協力して電力料金の値上げ以外の取り組み策を検討するよう要請した」という。また、先週の会議でファム・ミン・チン首相は、「ベトナムの電力価格は、目標の調和を確保するために慎重に計算する必要がある」と述べた。
アジア地域で最も電力価格が高いのはフィリピン
メコン開発研究所のフン・ドゥック・トゥン所長は、「電力生産のための投入コスト増加の圧力が冷める兆しを見せていないため、電力価格の上昇は遅かれ早かれ起こるだろう」と述べた。また電気料金を市場水準に引き上げることは、電力業界への民間投資を促進することにもつながるとした。
現在の平均電力小売価格は1kWh当たり1.864.44ドン(約10.46円)で、2019年から据え置かれている。
世界的なガソリン価格関連サイト「グローバル・ペトロール・プライス」によると、この価格は1kWhあたり0.172米ドル(約22.67円)とアジア地域で最も電力価格が高かったフィリピンよりも50%低く、またインドネシア、タイ、そしてほとんどの先進国よりも低い価格だった。ベトナムの電力価格は、ラオス、ロシア、バングラデシュ、インド、トルコなど一部の国よりも高かった。