「夫にDVされた」→本当は“自分が浮気していた”のに。「娘の児童手当」まで持ち去られ、父娘は呆然…47歳浮気妻との“衝撃の離婚劇”【弁護士が解説】

突然の離婚宣告から3年後にわかった浮気…。慰謝料はとれる？

相談者のnemuさん（女性・仮名）は、両親が3年前に離婚。家族構成は、父と母が47歳、nemuさんを含む3人の娘です。

離婚の話が出た当時、両親は結婚25年目でした。

母から一方的に「あなたとは価値観が合わないからやっていけない」と、父に言い放ったのです。具体的な離婚理由は分からないまま、父は「とりあえず考え直すように」と別居期間を3ヵ月ほど設けました。

しかし、最終的には母の両親が押しかけてきて、残された家族の意見は聞き入れてもらえぬまま離婚に至りました。子どもの親権は父が持つ形になったようです。

両親はひとつの財布にしていたため、離婚前から母に貯金の大半を引き落とされていたうえ、月15万〜100万円ほど抜かれていました。

結局、財産分与もなきに等しいまま、父が受け取った額は150万円程度。三女のために貯めていた児童手当すら奪われてしまいました。

それまで家を建てることもなく、1万円のボロボロ借家での生活。旅行も母親が「お金かかるから」と反対し、ほとんど行っていません。学費は奨学金や自力で貯めて通うなどしており、散財もしていません。

突然の離婚劇に、nemuさんら残された家族は泣き寝入り状態でしたが、今年の5月になって新事実が発覚しました。

母から、当時浮気相手がおり、離婚して2、3ヵ月後に籍を入れる予定だったとカミングアウトされたのです。早々に離婚したのは、父から浮気を疑われ慰謝料を請求されたくなかったからだったそうです。

母は、浮気に至ったのは父のDVが原因だと証言しています。しかしnemuさんが知る限り、これまでに別居はもちろん、ケンカしているところも見たことがありません。

むしろ母がマルチ商法に熱を上げ、地域全体に触れ回って父の会社の空気を悪くしたり、交友関係をなくさせたりと散々な目にあっています。

その挙句の「浮気」という裏切りに、nemuさんは憤りを感じています。

母は浮気相手と2年ほど交際しており、nemuさんは浮気相手の勤め先、顔と車種を把握しています。浮気を認めるメールの文章も証拠として保存してあります。また両親の離婚時に、慰謝料を請求しないという取り決めは行っていません。

そこで、nemuさんはココナラ法律相談「法律Q&A」に次の2点について相談しました。

離婚後でも慰謝料請求できる場合はあります

まず、ご相談内容は、①ご相談者様のお母様が、離婚する前から、浮気相手と2年ほど交際していた、②離婚後3年が経過している、③慰謝料請求はお父様がお母様へ請求する、ということといたしましょう。

もし、浮気相手との交際が離婚後に始まっていたということであれば、残念ながら慰謝料の請求をすることはできません。

これに対し、浮気相手と交際していたのが離婚前ということであれば、お父様はお母様に対して慰謝料を請求することができる余地があります。この点、このような慰謝料請求は、よく3年で時効になると言われています。