トップの姿勢は「権限譲渡と結果の要求」
そして、ナンバー2に対するトップの姿勢も大切です。近藤はほとんどの作戦の指示を土方に任せました。本田も技術のこと以外は会社の実印も含め藤沢に一任しました。任せるからには口を出さない。権限を明確に渡すことが重要です。そのことがナンバー2を輝かせます。
権限譲渡と結果の要求。この2つがセットになっていなければなりません。権限を渡すだけではナンバー2が乱用してしまいます。ですからしっかり結果で示すことを約束させなければなりません。そうすれば、渡された権限を最大限に活かし、ナンバー2は大きな成果を出し始めるでしょう。
ナンバー2はどのように育てるのか?
土方や藤沢のように自分のことを信頼して慕うナンバー2の素養をもった人物に出会えれば、トップとしては幸運です。しかし、実際はなかなかそういったことはないでしょう。
では、どうすればよいか。それは、ナンバー2を育てるしかなく、前述のとおり、権限を大胆に渡す代わりに厳しい結果を求めるのです。ナンバー2が育たないと嘆いているトップの皆さん、任せられない、まだまだかな、と思っているうちに、優秀なナンバー2を得る機会を取り逃しているかもしれません。
羽石 晋
株式会社識学
営業1部 課長/シニアコンサルタント
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