
社会の目が厳しくなったとはいえ、まだまだ「パワハラ」や「セクハラ」が日常的におこなわれている企業も存在します。なかには、ハラスメントによりとんでもない額の損害賠償命令が下された企業も……Authense法律事務所の西尾公伸弁護士が、実際にあった3つの裁判事例を交えて、パワハラによる慰謝料と相談にかかる弁護士費用の相場を解説します。
【2/7 無料Webセミナー】
〈集客から提案まで一挙に効率化!〉
出版社発のコンテンツ×AI活用
新時代の「富裕層向け不動産営業」メソッドとは
パワハラ防止法によるパワハラの定義
2019年に、労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律(通称パワハラ防止法)が改正され、同法30条の2において、パワハラが法律上定義されるとともに、事業主にパワハラ防止のための必要な措置を講じることが義務付けられました。
この義務は、2020年6月から大企業に適用されており、2022年4月からは中小企業にも適用されています。
このパワハラ防止法が定めるところによると、「優越的な関係を背景とした言動であること」「業務上必要かつ相当な範囲を超えたものであること」「労働者の就業環境が害されるものであること」という3つの要件をすべて満たすものがパワハラに該当します。※1
※1 厚生労働省 あかるい職場応援団:「ハラスメント基本情報」ハラスメントの定義
ただし、実際に社内で起きた事例がパワハラに該当するかどうか判断しかねる場合も少なくないでしょう。
社内で起きた行為がパワハラに該当するかどうかの判断に迷う場合には、早期に弁護士へ相談することをおすすめします。
パワハラで慰謝料請求をされるのは誰?
社内でパワハラが発生した場合、被害者側から慰謝料請求をされるのは誰なのでしょうか? 一般的には、次の2者が慰謝料請求の対象となることが多いでしょう。
パワハラ加害者
パワハラで慰謝料請求をされるのは、原則としてパワハラの加害者本人です。加害者が複数人いる場合には、複数人に対して慰謝料請求がなされるケースもあります。
パワハラが行われた企業
パワハラの舞台となった企業に対して、慰謝料請求がなされるケースも少なくありません。
企業ぐるみでパワハラを行っていた場合はもちろん、企業がパワハラに対して適切に対処しなかった場合など、企業にも責任があると判断した場合などにも、企業に対して慰謝料請求がなされる可能性があります。
【2/7 無料Webセミナー】
〈集客から提案まで一挙に効率化!〉
出版社発のコンテンツ×AI活用
新時代の「富裕層向け不動産営業」メソッドとは