※画像はイメージです/PIXTA

多くの企業で事業拡大を図るべく採用活動に力を入れています。そのようななか、「前職で優秀な成績を収め、高い対人スキルを持つ人材」を採用の要件として募集しがちですが、そのままでは失敗に終わるといいます。なぜなのでしょうか、みていきます。

欠員募集と増員補充…より失敗しやすい募集は?

採用を行う理由には大きくわけて2種類あるといえるでしょう。 それは、欠員募集と増員募集です。以下にそれぞれの意味を簡単に記載します。

 

欠員募集:現在の業務を進めるうえで欠員が発生し、それを補充するための募集

増員募集:1~3年程度先の組織を想定し、社内での育成期間も考慮した募集

 

経営者から「今回の採用は失敗したな」という感想をよくお聞きするのは増員募集のときです。 増員募集のほうが難しい理由はなんでしょうか。それは、組織図をしっかりと構築しなければならないからです。「まず人材ありき」という適材適所の方針で採用活動を行う経営者は少なくありません。しかし、増員募集では「適所適材」の考えをもとに組織図を作成することから始めなければならないのです。

 

適所適材で組織図を考える

適所適材とは、必要な役割や仕事を明確にしたうえで、そこに人を配置することです。欠員募集であれば必然的に適所適材の採用ができますが、今後の成長に向けた増員募集であれば、まずはこの考えにのっとり、未来の組織図を描くことに着手しましょう。

 

「皆忙しそうだし、そろそろ増員しなきゃいけないかな」といったような感覚頼りの採用活動では、いざ事業拡大のチャンスが訪れたときに限って、「人材が足りない」という状況に陥ってしまいやすいです。

「採用要件」の決め方

未来の組織図を描いたうえで、どの部署に何人の新人を入れるなどの計画が決まったのであれば、いよいよ採用要件ないし採用基準を決めていきます。とはいえ、皆さんが欲しいのは次のような人材ではないでしょうか。

 

「前職でハイパフォーマー、コミュニケーション能力に長け、積極性・自主性がある人材」

 

上記のような採用要件を考えている経営者の方は、かなりの高確率で採用に失敗します。望む気持ちはわかるのですが、以下の理由を踏まえ、再度検討してみてください。

 

1. その人材はどの企業も欲しい(=競争相手が非常に多い)

2. 社長の理想と現場の事実は異なる場合がある(=既存社員との乖離)

3. 採用担当者と社長のあいだで認識が合わない(=曖昧な基準)

4. 対象者が本当に求める人材か証明する術がない

 

いかがでしょうか。考えてみると当たり前のことかもしれませんが、これらは採用活動をしていくうえで大きな課題となるものです。特に2~4に関しては、しっかりと考えておかなければ、せっかく採用を行ってもその人材が活躍できなくなってしまうのです。

 

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