ユニクロの柳井氏、ソフトバンクの孫氏…「カリスマ社長」がいつまでも引退しないことによる、あまりにも“大きな代償”

ユニクロの柳井氏、ソフトバンクの孫氏…「カリスマ社長」がいつまでも引退しないことによる、あまりにも“大きな代償”
(※写真はイメージです/PIXTA)

ファーストリテイリングやソフトバンクなどの例をみると、強いリーダーシップを持ったカリスマ社長ほどなかなか引退しない傾向にあります。しかし、高齢になっても社長が引退しないことにより、さまざまな悪影響をおよぼす可能性もあります。本記事では、社長が引退できるのにしない理由とともに、それによっておよぼされる会社への影響についてみていきましょう。

 

なぜ高齢になっても社長は引退しないのか?

[図表1]引退しない社長と引退できない社長のイメージ

 

ではなぜ社長は高齢になっても引退しないのでしょうか? 

 

まず、「引退しない社長」のなかには、「引退できない社長」も含まれています。引退できない社長というのは、引退したくてもできない社長です。 「引退しない社長」と「引退できない社長」というのは、その理由は異なってきますので、別に考えることが大切です。

 

引退したくてもできない社長には、大きく分けると2つの要因があります。後継者候補がいない経営の仕組みづくりを行っていないの2つです。これら2つを怠ってきたことでいま事業承継問題を抱えている会社はたくさんあります。

 

社長が引退しないことによる悪影響

さて、今回の記事でテーマにしたいのは、「引退できない社長」ではなく、図表1でいうところの「引退できるのにしない社長」です。すでに資産もあり、社長を引退しても老後の生活に困らない、かつ、社内の体制も整っており、引退しても会社経営に問題ない。なのに引退しない。こういった社長です。

 

正直、社長業を引退するかどうかは、本人の考え次第なので、他者がどうのこうのいうことでもありません。しかし一方、社長が引退できるのにいつまでも引退しないことによって、実は会社組織や社員に悪影響を与えていることがあります。

 

主な悪影響としては

 

・社長が高齢になるにつれ、判断力が落ちたり、時代の流れについていけなくなり、業績悪化

・社長が突然死んだり、倒れたりして、後継者不在のまま会社も倒産へ。

・ワンマン社長がいつまでも意思決定権を握っているので、次世代のリーダーが育たない

・社長が自分に都合のいい経営陣を組織していて、上のポストがいつまでも空かないため、若手の動機づけ低下

 

などです。 現役社長はこういった点も理解したうえで、ご自身の引退時期を考える必要があると思います。

 

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