『韓非子』は、古代中国の思想家である韓非子が記した20巻55編からなる思想書です。なかには「統治の基本はルール、違反者には厳罰を」という統治の方法論が記されていますが、このマネジメント方法は日本人に大変向いているといいます。なぜなのでしょうか、みていきます。
『韓非子』的マネジメントが向いている日本人
日本は高度経済成長を経て、飛躍的に豊かになりました。しかし、現在は少子高齢化が進み、労働人口が減少し続け、国全体として成長が鈍化している状態です。これを再び成長軌道に乗せるには、各企業や組織が成長戦略に集中できる組織づくりが必要でしょう。
人間関係をつくるというのは、戦略実行とは無関係な動きです。かつてのように長時間労働が許される環境ではなく、育児や介護を含め、我々は限られた時間のなかで仕事をしなければいけません。
人間関係や信頼関係といった感覚的な繋がりに依存するのではなく、未来への成長という価値基準のなかで仕事をし、限られた人的リソースをいかに効果的に使って、組織として仕事をするかに特化したマネジメントが求められるのではないでしょうか。そしてその働き方は、組織を重んじる日本人には実は適しているのではないかと感じます。
吉原 将之
株式会社識学
営業2部 部長/上席講師
株式会社識学
事業戦略本部 本部長/上席コンサルタント
University of Central Missouri(セントラルミズーリ州立大学大学院)で英語教授法修士を取得後、アメリカでキャリアをスタート。28歳のときに日本に帰国すると、教育系の上場企業でインバウンド・アウトバンド留学事業/日本語学校事業部長や、英国政府外郭団体のBritish Council のPRマーケティング&セールス部長、英国国立ウェールズ大学経営大学院MBAプログラムでマネージングディレクターなどを歴任。3人の子を持つ父親としての一面も。
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