(※写真はイメージです/PIXTA)

せっかく資格を取得しても仕事で使わなければ必死になって覚えた知識もどんどん忘れてしまいます。解決策となるのが、副業で、経験を積むことができ、知識を維持できるます。46歳で社労士試験に挑戦し、50代から実務を経験した佐藤敦規氏が著書『45歳以上の「普通のサラリーマン」が何が起きても70歳まで稼ぎ続けられる方法』(日本能率協会マネジメントセンター)で解説します。

副業で実務経験と知識を維持する

■転職・独立の予定がなければ副業として活かせないかを考えてみよう

 

時間とお金をかけ苦労して資格試験に合格しても、資格手当がついたり、昇進したりしなければ、給料は今までと変わりません。

 

自信や知識がつくという効果はありますが、これだけではもったいない話です。せっかく苦労して取った資格ですから、収入アップに結びつけたいところです。

 

またお金だけでなく、仕事で使わなければ必死になって覚えた知識もどんどん忘れてしまいます。会社の定年後、独立するような計画を立てても、その間、実務に就いていなければ、すっかりと忘れてしまうでしょう。仮に会社で関連する業務に就いていたとしても、仕事で使うのはごく一部のような場合は、同じようなことがあてはまります。

 

解決策となるのが、副業として始めることです。お金を稼げる上、経験を積むことができ、知識を維持できるという一石二鳥になるからです。

 

■副業を始める際に留意すべきこと

 

副業についてどう記されているか、働いている会社の就業規則で確認しましょう。

 

労政時報の調査では、就業規則で副業・兼業を認めている会社は35.7%。副業・兼業を認めていない会社は49.3%。就業規則に記載自体がない会社もあります。大半の会社が副業を認めているような印象がありますが、依然として半数の会社が禁止しています。

 

禁止している理由は、次のようなもの。

 

・過重労働により本業での成果が落ちる可能性があるから
・労働時間の管理が困難になるから
・技術やノウハウ、機密情報が流出するリスクがあるから

 

会社の仕事に全力を尽くして欲しいという企業側の本音が透けて見えます。就業規則で禁止されているのであれば、残念ながらあきらめるしかありません。名前を出さないでこっそりとやるという方法もありますが、発覚した際のリスクもあります。

 

ここで紹介するWebライティングやセミナー講師はそのリスクは高いです。ただ禁止している会社でも方針が変わり、解禁されることもありますので注目してみましょう。

 

■土日を生かした副業を考える

 

本来、士業はあまり副業に向いているとはいえません。

 

例えば、社会保険労務士、中小企業診断士、行政書士として助成金や補助金、許認可の申請代行業務を請け負うような場合、期限があるので片手間ではできません。何よりも日中の役所が空いている時間帯に動けないのは非常に不利といえます。

 

最近では、郵送や電子申請なども可能となりましたが、窓口に持参したほうが圧倒的に早く有利なことは変わりません。また顧客の大半となるのが、中小企業・零細企業なので、相談を受けた際、フットワーク軽く足を運び、悩みをきいてあげると喜ばれます。

 

Zoomなどのオンラインでできないわけではありませが、対面を好む経営者は多いからです。往診に応じる医師が、地元住民の尊敬を集めるのと似た状況があります。士業以外の施工管理技士なども同じです。管理者として現場に常駐してこそ、価値があり、週末だけといった働き方をするのは難しいものがあります。

 

そうした中、不動産の契約は土日にあることが多いので、重要事項の説明のみを行う宅建士のアルバイト募集は比較的、容易に見つけられます。宅建士がもっともコスパがよい資格といわれるのは、こうした副業に向いているのも理由です。

 

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本連載は佐藤敦規氏の著書『45歳以上の「普通のサラリーマン」が何が起きても70歳まで稼ぎ続けられる方法』(日本能率協会マネジメントセンター)より一部を抜粋し、再編集したものです。

45歳以上の「普通のサラリーマン」が何が起きても70歳まで稼ぎ続けられる方法

45歳以上の「普通のサラリーマン」が何が起きても70歳まで稼ぎ続けられる方法

佐藤 敦規

日本能率協会マネジメントセンター

早期退職やリストラという言葉を聞いて、ギクリとした人も多いのではないでしょうか。リストラというと業績が悪い企業が実施するものでしたが、昨今では、高収益を挙げた企業が、さらなる発展を目指すため行うケースもあります…

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