ブランディングとは、恒久的な企業努力
ブランドとは「企業そのものを映し出す鏡のようなもの」です。経営者の人柄やマインド、そこで働く社員、そこから生まれる商品やサービス、つまり企業の中身そのものがにじみ出し、ブランドとして表出するものだと思うのです。
どんなに優れたコピーライティングでコンセプトを作成しても、どんなにかっこよくて美しいロゴマークをつくっても、どんなに読み応えがあるコンテンツをつくっても、それは、「真に強くポジティブなブランド」をつくり上げるための長い長い道のりの最初の一歩を踏み出した、ということに過ぎません。本当の意味でブランドが強い光を放つまでに成長するかどうかは、これからの根気強い取り組みに鍵があります。
ブランディングは外側を整えるだけでは決して成立しないのです。
私は長年「ブランディング」「デザイン」「ウェブ」をテーマに多くの企業を支援してきましたが、近年これまで縁がなかったような業種、たとえば製造業、清掃業、農業、林業などを営む経営者から相談してもらうことも増えてきました。
「新規顧客開拓も大切だけど、今在籍している社員がもっと自分たちの会社を誇りに思えるように、ブランディングに取り組みたい」というような相談です。
これはまさにインナーブランディングのことを指します。従来のように、単に業績や給料を上げることだけでなく、会社全体の方向性を見直すことが必要だと考え、それにはブランディングが欠かせないと気づく経営者が増えているという実感があります。とても素晴らしいことだと思います。